コーチング研究所によるさまざまな調査の結果や、データの分析結果をご紹介します。
アンケートレポート「取締役会と企業文化に関するアンケート」
2021年05月12日
株式会社コーチ・エィでは、WEEKLY GLOBAL COACH、Hello, Coaching! の読者の方、また、当社のお客様を含む企業の社内外取締役のみなさまを対象に、世の中の取締役会に関する意識を調査することを目的として「取締役会と企業文化に関するアンケート」を実施いたしました。
300名を超える方から回答が寄せられ、取締役会の実効性、さらには、取締役間および取締役と社員とのコミュニケーション、また取締役会の企業文化への影響などに関する実態が明らかになりました。アンケートにご協力くださったみなさまに厚く御礼申し上げます。
読者のみなさまに、今回寄せられたアンケート結果の概要を共有させていただきます。ご自身の組織の取締役会とその果たす役割について、改めて考えるきっかけになりましたら幸いです。
■調査概要
調査名:取締役会と企業文化に関するアンケート
調査期間:2021 年2 月10 日(水)~2 月28 日(日)
調査対象:コーチ・エィ発行のメールマガジン"WEEKLY GLOBAL COACH"の読者およびコーチングポータルサイト "Hello, Coaching!"ユーザーで企業/組織で働く方々、取締役会に携わる方々
調査方法:WEB アンケートでの回答
有効回答数:324 名
1.取締役会は企業価値向上に貢献しているか
回答者全体では「取締役会は企業価値向上に大いに貢献している・貢献している」との回答が5割に達したものの、取締役会関係者(取締役、監査役および取締役会事務局)とそれ以外での回答には大きな差があり、取締役・取締役会の社員への影響の薄さ・対話の少なさを推察させる結果となりました。
また、取締役会の実効性を高めるために重要と考える項目については、順番は異なるものの上位4位には、取締役会関係者とそれ以外の回答で同じ項目が並びました。
取締役会の実効性を高めるために重要なこと
- 多様なメンバーで取締役会を構成すること
- 中長期の経営方針・戦略を議論し決断すること
- CEOの執行状態に対する意見と、またそれに対し明確な評価をすること
- 取締役会の役割・目的を棚卸し、再構築し、進化させること
2.取締役間のコミュニケーション
取締役会関係者が対話している相手は社内の取締役が最も多く、次に執行役員という結果でした。社外取締役とは定例会議以外ではあまりコミュニケーションの機会を設けていない関係者が多いことがわかりました。
3.企業文化への取締役の影響
取締役会は「企業文化の変革をリードしているとは言えない※2」との認識が「企業文化の変革を大いにリードしている・リードしている」という認識を上回る結果でした。
※2:図5の調査結果における、「企業文化には影響していない」「現状の企業文化の維持をしている」「現状の企業文化を傷つけている」を総合
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