コーチングの基本

コーチングの歴史、具体的なコーチングスキルなど、コーチングとは何かを知るための基礎知識をご紹介します。


【コーチングの資格】コーチングの資格を取るには? 国内・海外のコーチング認定資格比較と資格取得にかかる時間

【コーチングの資格】コーチングの資格を取るには? 国内・海外のコーチング認定資格比較と資格取得にかかる時間
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コーチング資格は、この分野における知識、経験や専門性をもっていることを証明するもので、海外、国内共に各種団体や企業が認定する民間資格として提供されています。

さまざまな分野でコーチングが活用されている今、コーチング認定資格はプロのコーチのみならず、組織開発やマネジメント、仕事にコーチングを活かす方からの注目も高まっています。

ここでは、コーチング認定資格の現状、海外・国内のコーチングの認定資格についての情報や取得までにかかる時間の目安をご紹介します。

世界のコーチ人口とコーチングの広がり

世界のコーチ人口

全世界のコーチの人口は年々増え続けており、「ICF Global Coaching Study」(2023)によると、2020年実施時の7万人から3万人以上増え、約11万人に拡大しました。

その中でアジアが占める割合は6%強から約8%に増えており、アジアは今後コーチングが発展していくエリアであると考えられます。

<世界のコーチ人口>

地域名 コーチ 全体に占める割合
Asia 8,600 7.9%
東欧 10,000 9.2%
中南米/カリビアン 16,900 15.5%
中東/アフリカ 4,900 4.5%
北米 34,200 31.3%
オセアニア 3,700 3.4%
西欧 30,800 28.2%
全世界 109,200 100.0%
出典:
ICF Global Coaching Study 2023(PDF)をもとに作成

コーチング活用の広がり

従来、コーチングを学ぶ方、特にコーチング認定資格を取得する方の多くがプロフェッショナル・コーチを目指していたのに対し、今日では、リーダーシップやマネジメント能力を開発する目的で、コーチングのトレーニングを本格的に受け、資格取得までを目指す方が増えてきています。

たとえば、コーチ・エィ アカデミア受講生・卒業生アンケートでも、受講生の7割以上がマネジメントに携わる役職者です。(下記グラフ参照)

2015年10月~2021年5月、コーチ・エィ調べ

また、以下のように7割以上の方が部下に対してコーチングを行っています。

海外の主なコーチングの資格

まずは、国際的に広く認知されている主な認定資格発行団体とその認定資格についてご紹介します。

国際的なコーチング認定資格発行団体

  国際コーチング連盟 欧州メンタリング&コーチング協議会 コーチング協会
英語名 ICF EMCC AC
  International Coaching Federation European Mentoring and Coaching Council Association for Coaching
拠点 米国 英国(欧州メイン) 英国(欧州+アジア)
日本支部 国際コーチング連盟日本支部(ICF Japan) - -
設立年 1995年 1992年 2002年
認定資格 アソシエイト認定コーチ(ACC)
プロフェショナル認定コーチ(PCC)
マスター認定コーチ(MCC)
EMCC認定資格 AC認定資格
  2012年11月に結成されたGCMA (Global Coaching and Mentoring Alliance)加盟。グローバル・コーチングとメンタリング機関と共にプロフェッショナル・コーチングに対する共通の認識の提供に努めている。

これらの国際的なコーチング認定資格を取得するには、まず、それぞれの資格認定団体が認定するトレーニングを修了し、合わせてコーチング実践時間数などの資格取得要件を満たす必要があります。

国際コーチング連盟(ICF)の認定資格

たとえば、コーチの世界基準として、コーチとして専門的な教育を受け、実践をつんでいることの証明として認知されている国際コーチング連盟(ICF)の認定資格には、次の3つの認定資格があります。

国際コーチング連盟 International Coaching Federation(ICF)
ACC PCC MCC
資格名 アソシエイト認定コーチ Associate Certified Coach プロフェショナル認定コーチ Professional Certified Coach マスター認定コーチ Master Certified Coach
資格取得要件 ICF認定コーチ・トレーニング・プログラムの修了(Level 1認定修了)
100時間のコーチング実績 など
ICF認定コーチ・トレーニング・プログラムの修了(Level 2認定修了)
500時間のコーチング実績 など
ICF認定コーチ・トレーニング・プログラムの修了(Level 3認定修了)
2,500時間のコーチング実績 など
必要トレーニング時間 60時間以上 125時間以上 200時間以上
日本国内での資格保有者数 590 名* 505 名* 68 名*

* 2023年12月現在。
ICF資格取得者一覧

そして、国際コーチング連盟(ICF)では、資格取得と保持に必要な条件を満たすとして、以下の3種類のコーチ・トレーニング・プログラムを認定しています。

Level 1認定
少なくとも60時間(最大124時間)の学習時間を提供する組織を対象。
Level 1の教育およびトレーニングプログラムを修了し、認定資格取得の要件を満たしている場合、Level 1の申請パスを使用してアソシエイト認定コーチ (ACC) 資格取得を申請することができます。

Level 2認定
少なくとも125時間(最大175時間)の学習時間を提供する組織が対象。
Level 2の教育およびトレーニングプログラムを修了し、認定資格取得の要件を満たしている場合、Level 2の申請パスを使用してプロフェッショナル認定コーチ(PCC)資格取得を申請することができます。

Level 3認定
全く新しい認定方式です。少なくとも75時間の学習時間を提供する組織が対象。
Level 3の教育およびトレーニングプログラムを修了し、認定資格取得の要件を満たしている場合、Level 3の申請パスを使用してマスター認定コーチ(MCC)資格取得を申請することができます。

※上記の国際コーチング連盟(ICF)認定プログラムの提供団体ついては、下記ICF Japan(ICFの日本支部)のページで確認することができます。
Level 1、Level 2、Level 3プログラムの提供団体(ICF Japan)

※2020年のICF本部の組織体制変更により、認定方式においても移行期間にあり、新たな認定方式Level 1、Level 2、Level 3(ICF Coaching Education)とACTP、ACSTH(ICF Coach Training)が共存する状態です。

コーチング協会(AC)、欧州メンタリング&コーチング協議会(EMCC)の認定資格

コーチング協会(AC)、欧州メンタリング&コーチング協議会(EMCC)の認定資格の詳細については、それぞれのHPをご参照ください。

国内の主なコーチングの資格

日本にも、さまざまなコーチング認定資格があり、それぞれ独自の内容、受講スタイル、資格認定制度があります。その一例として、ここでは3つの資格をご紹介します。

国内の主なコーチング認定資格発行団体

  一般財団法人生涯学習開発財団 一般社団法人日本コーチ連盟(JCF) CTI Japan
資格取得プログラム コーチ・エィ アカデミア コーチアカデミー コアコース・上級コース
提供団体 株式会社コーチ・エィ 日本コーチ連盟 株式会社ウエイクアップ CTIジャパン
設立 1997年10月 2002年10月 2000年5月
受講方法など 電話・オンライン(海外からでも参加可能) 東京・大阪会場 対面およびウェブ
※コースによる
国内資格 生涯学習開発財団認定のコーチ資格が取得可能。
初級:「認定コーチ」/中級:「認定プロフェッショナルコーチ」/上級:「認定マスターコーチ」
※受講コースと条件を満たすことにより、国際資格取得(国際コーチング連盟認定資格)も合わせて目指すことができる
日本コーチ連盟認定のコーチ資格が取得可能。
I種: 認定コーチ/II種:認定コーチング・ファシリテータ
CTIの認定資格であるCPCC®(Certified Professional Co-Active Coach)が取得可能

※2023年11月時点での情報です。最新情報は各資格発行団体のサイトをご覧ください。

コーチング認定資格の取得はどのくらい時間がかかる?

ご紹介してきたように、海外・国内共に様々なコーチング認定資格があり、その取得ステップや取得にかかる時間も様々です。

ここではひとつの目安として、国内の(一財)生涯学習開発財団認定コーチ資格と国際コーチング連盟(ICF)の資格取得例についてご紹介します。

「コーチングの認定資格」取得にかかる時間

■ 国内資格の例: (一財)生涯学習開発財団の認定コーチ資格(コーチ・エィ アカデミア受講例)

目安として、認定トレーニングの履修開始から、半年から1年ほどで(一財)生涯学習開発財団の認定コーチ資格を取得することができます。 その後、1年から1年半で認定プロフェッショナルコーチ資格、1年半から2年で認定マスターコーチ資格を取得できます。

取得には、資格ごとの申請条件を満たす必要があり、それにより資格取得に要する時間は異なります。詳しくは、認定試験の概要と申請条件をご参照ください。

■ 海外資格の例1:国際コーチング連盟(ICF)の認定コーチ資格(コーチ・エィ アカデミア受講例)

目安として、認定トレーニングの履修開始から1年半~3年ほどで国際コーチング連盟のアソシエイト認定コーチ資格を取得することができます。その後は、次のステップとして、3年から5年でプロフェッショナル認定コーチ資格、5年から10年ほどでマスター認定コーチ資格を取得できます。

取得には、資格ごとの申請条件を満たす必要があり、受講内容や日々どのくらいコーチングを実践しているかなどによりかかる時間は異なります。詳しくは国際コーチング連盟の認定資格のご案内をご確認ください。

■ 海外資格の例2:英語の短期間オンラインコースで国際コーチング連盟(ICF)のアソシエイト認定コーチ取得を目指す(Coach U受講例)

多くのスクールでオンライン受講が可能となっている中、英語で短期間コースを受講し、資格取得を目指すことも可能です。
たとえば、Coach Uが提供する「アジア地域勤務者向け 英語によるオンライン・コーチ育成プログラム(6日間のオンラインコース、78時間)」の受講で、国際コーチング連盟(ICF)のアソシエイト認定コーチ(Associate Certified Coach) の受験要件を満たすことができます。詳細はこちらをご覧ください。

その他、国際コーチング連盟(ICF)の各資格を取得できるスクール情報は、ICFのサイト(英語)で検索することができます。

コーチングの資格取得の意義〜資格を取得した方の声

冒頭でもお伝えしたとおり、コーチングの認定資格はもともとプロのコーチを目指す方々が取得されることがほとんどでした。その後、ビジネスや教育、医療などさまざまな分野でのコーチング活用が広がるにつれ、さまざまな分野のリーダーたちがコーチング認定資格の取得を目指すようになりました。それに伴い、コーチングの認定資格の認知も高まりと広がりを見せています。


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