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読者アンケート調査(No.9) 目標達成に向けたフィードバックに関するアンケート調査

キーワード:目標達成,フィードバック

1. 調査の主旨と概要

1.1. 調査の主旨

本調査結果レポートは「目標達成に向けたフィードバックに関するアンケート調査」をまとめたものです。本調査では、企業等で働く人を対象に、直属の上司からのフィードバックの頻度や内容、効果について調査しました。

1.2. アンケート調査概要

・調査対象:コーチ・エィ発行メールマガジン「WEEKLY GLOBAL COACH」の読者
・実施期間:2016年1月20日~2月9日
・実施方法:メールマガジンに記載されたURLにアクセスして回答
・調査言語:日本語
・調査機関:株式会社コーチ・エィ、コーチング研究所LLP

1.3. アンケートの回答状況

回答数:226件  無効回答数:26件  有効回答数:200件

1.4. アンケート調査の質問内容

フィードバックの定義:フィードバックとは、目標達成に向けた行動が他者からどのように見えたか、感じたかを相手に伝えることを指します。本アンケートでは、評価の良し悪しの判断の意味を含みません。

問1. 現在、あなたは、目標達成に向けて、どのくらいの頻度で直属上司からフィードバックを受けていますか。
選択肢の中から1つお選びください。(選択式:a~f, ※a~e:問2~5を回答,f:問6~8を回答)

問2. あなたがより目標達成に近づくためにどの程度の頻度で直属上司からフィードバックが必要だと思いますか。
選択肢の中から1つお選びください。(選択式:A~D)

問3. 直属上司からのフィードバックについて、各設問別にあてはまるものをお選びください。
・具体性について:具体性にかける~具体性がある(4段階評価)
・目標達成に向けた行動のきっかけについて:きっかけになりにくい~きっかけになりやすい(4段階評価)
・上記を選択した理由(任意・自由回答)

問4. 直属上司からフィードバックを受けることに、どの程度抵抗感がありますか。
・抵抗感は低い~抵抗感が強い(4段階評価)

問5. その他、直属上司からのフィードバックについてご意見等がありましたらお書きください。(任意・自由回答)

問6. 現在、直属の上司からフィードバックを受けていない方(問1でfを回答した方)にお聞きします。あなたが、より目標達成に近づくために、どの程度の頻度で直属上司からフィードバックが必要だと思いますか。
選択肢の中から1つお選びください。(選択式:a~f)

問7. 問1でfを回答した方にお聞きします。(以下、問4と同じ内容)

問8. 問1でfを回答した方にお聞きします。(以下、問5と同じ内容)

2. 回答者の属性分布 ※注1

回答者の属性分

3. 質問別集計結果

問1. 現在、あなたは、目標達成に向けて、どのくらいの頻度で直属上司からフィードバックを受けていますか。

回答者の85%が直属上司からフィードバックを受けており、「e.年に数回程度」が最も多く52%を占めた。また、17%が直属上司からフィードバックを受けていないことが明らかとなった。
役職別では、「課長」が直属上司からのフィードバックを受ける頻度がもっとも高く、27%が月に2~3回以上の頻度でフィードバックを受けていることが分かった。一方で「一般社員」は、65%が「e.年に数回程度」、17%が「f.受けていない」という結果となり、月に2~3回以上の頻度でフィードバックを受けている割合は7%に留まった。

問2~問5は、現在、直属の上司からフィードバックを受けている方(問1でa~eを回答した方)にお聞きします。
問2. あなたがより目標達成に近づくためにどの程度の頻度で直属上司からフィードバックが必要だと思いますか。
>選択肢の中から1つお選びください。

図2.1の結果より、57%が「A.現在より頻度を増やしてほしい」と回答しており、半数以上の人が、上司からのフィードバックの頻度が十分でないと認識していることがわかった。
また、図2.2の結果より、直属上司からフィードバックを受ける頻度が高い人ほど、「B.現在と同じ程度の頻度」を回答する傾向があることがわかった。問1で「a.週に2回以上」「b.週に1回程度」と回答した人のほとんどが、「B.現在と同じ程度の頻度」を回答している。一方、問1で「c.月に2~3回程度」「d.月に1回程度」と回答した人の約半数は、「A.現在より頻度を増やしてほしい」と回答し、より高い頻度で直属上司からのフィードバックが必要だと考えているようである。直属上司からフィードバックを受ける頻度が「e.年に数回程度」と回答した人は、フィードバックをより必要とする割合がもっとも高く、71%が「A.現在より頻度を増やしてほしい」と回答している。

問3. 直属上司からのフィードバックについて、各設問別にあてはまるものをお選びください。(4段階評価)

「具体性がある(選択肢3、4)」を選んだ人が、全体の53%を占めた。

「具体性がある(選択肢3、4)」を選んだ人のコメント
・進捗だけでなく、改善点についても話し合っているから(課長)
・上司のフィードバックが、自分が感じていた課題と同じだったため、納得感があった。(部長)

「具体性に欠ける(選択肢1、2)」を選んだ人のコメント
・そもそも頻度も少ない上に、自分の業務内容についてほとんど知らない(見れてない)状況のため、有効なフィードバックとはなっていないのが実態。(一般社員)
・私からフィードバックをお願いしないと時間をとってもらえない。そのせいか、頑張ってるよ!今の調子でいいよ!...というメッセージが多い。(部長)

「目標達成に向けた行動になりやすい(選択肢3、4)」を選んだ人が、全体の57%を占めた。

「目標達成に向けた行動になりやすい(選択肢3、4)」を選んだ人のコメント
・短期的な目標に対するフィードバックに限らず、長期的な目標に関するヒアリングとそれに対する行動指針に対して助言がある(一般社員)
・自分の考えや行動が上司にどのように評価されているかを具体的に教えてもらえる。 その結果について話し合う事でよりよい行動につながる(部長)

「目標達成に向けた行動になりにくい(選択肢1、2)」を選んだ人のコメント
・表面的なことを形式的に一方的に話すだけで、組織の目標も将来もわからない。現状維持を求めているように見える。(一般社員)
・漠然とした話であり、自分が考え、積極的に行動することを望まれているかもしれないが、期日設定されない為、後回しとなっている。(課長)

具体性と目標達成に向けた行動のなりやすさの関係
「具体性」と「目標達成に向けた行動のなりやすさ」の相関を調べたところ、相関係数が0.71であり、両者の間に強い相関関係があることがわかった。

問4. 直属上司からフィードバックを受けることに、どの程度抵抗感がありますか。(4段階評価)

直属上司からフィードバックを受けることについて「抵抗感は低い(選択肢1、2)」を選んだ人が、全体の88%に上った。

問5. その他、直属上司からのフィードバックについてご意見等がありましたらお書きください。(任意・自由回答)

・課題やゴールの共有が必要。 それぞれの課題に対する緊急度の認識が異なると、フィードバックに対する納得感が得られないため、行動に移す効率が低下する。 研究開発では従来技術で達成できないことを扱っているため、エンジニアのモチベーションアップが難しい。 (一般社員)

・直属の上司がどの程度部下の仕事内容を把握しているか?また、部下もどの程度上司に相談、報告しているかによって大きく違いが出ると思われる。週報、月報等のコミュニケーション手段だけでなく、短時間でもFace to Faceの対話が必要と感じる。(課長)

・上司からのフィードバックも部下へのフィードバックも想いを伝えることに終始しているように感じる。 上司に対しては意見を伝えるのが面倒なので自分の解釈で行動を起こし、部下に対しては相手の意見に耳を傾けるつもりでも結果に目が行きがちで実際にはそうなっていない。(部長)

問6~問8は、 現在、直属の上司からフィードバックを受けていない方(問1でfを回答した方)にお聞きします。
問6. あなたが、より目標達成に近づくために、どの程度の頻度で直属上司からフィードバックが必要だと思いますか。

最も多く選ばれたのは「b.週に1回程度」32%。次に選ばれたのは「d.月に1回程度」24%、「e.年に数回程度」24%であった。
月に1回程度以上の頻度を希望する回答者が、全体の68%に上る一方で、「f.必要ない」と回答した人は全体の9%であった。

問7. 直属上司からフィードバックを受けることに、どの程度抵抗感がありますか。

直属上司からフィードバックを受けることについて、現在フィードバックを受けていない回答者の86%が「抵抗感は低い」(選択肢1、2)と回答している。

問8. その他、直属上司からのフィードバックについてご意見等がありましたらお書きください。(任意・自由回答)

・フィードバックの時間は上司の立場になって会話することが大切だと考えています。(課長)

・フィードバックを含めたコミュニケーションが無ければ、お互い何を考えているかわかるはずもなく、理解不足だけではなく相手を悪い方に誤解する傾向があるというのがよく分かった。(経営層)

※注1 小数点第一位を四捨五入して算出しているため、合計数値が100%にならない場合があります。

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