データは語る

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51%の人が取締役の年齢を下げたほうが良いと感じている

「 取締役」に関するアンケート結果(No.11)
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キーワード:取締役,年齢,期待

1. 調査の主旨と概要

1.1. 調査の主旨

本調査結果レポートは「取締役に関するアンケート調査」をまとめたものです。本調査では、企業等で働く人を対象に、取締役の年齢や取締役に期待することについて調査しました。

1.2. アンケート調査概要

調査対象:コーチ・エィ発行メールマガジン「WEEKLY GLOBAL COACH」の読者
実施期間:2016 年7 月6 日~7 月26 日
実施方法:メールマガジンに記載されたURL にアクセスして回答
調査言語:日本語
調査機関:株式会社コーチ・エィ、コーチング研究所LLP

1.3. アンケートの回答状況

回答数:212件 無効回答数:34件 有効回答数:178件

1.4. アンケート調査の質問内容

問1. 現在の取締役には何歳ぐらいの人が多いですか。一番多い年齢層をお選びください。
20歳以下/25歳前後/30歳前後/35歳前後/40歳前後/45歳前後/50歳前後/55歳前後/60歳前後/65歳前後/70歳以上/わからない

問2-1. 今後、企業が発展するために、取締役の年齢についてあなたはどう感じていますか。選択肢の中から1つお選びください。
□ 現在より、年齢層を大きく上げた方がよい
□ 現在より、年齢層を上げた方がよい
□ 現在の年齢層のままでよい
□ 現在より、年齢層を下げた方がよい
□ 現在より、年齢層を大きく下げた方がよい
□ その他

問2-2. あなたが考える具体的な年齢は、何歳ぐらいですか。
20歳以下/25歳前後/30歳前後/35歳前後/40歳前後/45歳前後/50歳前後/55歳前後/60歳前後/65歳前後/70歳以上/わからない

上記を選択した理由(任意・自由回答)

問3. 今後、企業が発展するために、あなたが取締役に最も期待することは何ですか。選択肢の中から1つお選びください。
□ 企業理念の明確化
□ 新規ビジネスモデルの創出
□ 海外シェアの拡大
□ M&A の推進
□大口顧客の獲得
□ 所属業界との関係構築
□ 株主との関係構築
□ 役員の育成
□その他

2. 回答者の属性分布 ※注1

回答者の属性分布

[図を拡大する]

3. 質問別集計結果

問 1. 現在の取締役には何歳ぐらいの人が多いですか。一番多い年齢層をお選びください。

図1.1 問1 の結果(全体集計)※注1

[図を拡大する]

「60歳前後」 の回答が最も多く、38%。次が 「55歳前後」 で33%となった。
両者をあわせると71%と大きな割合を占める結果となった。

問2-1. 今後、企業が発展するために、取締役の年齢についてあなたはどう感じていますか。選択肢の中から1つお選びください。

図2.1 問2 の結果(全体集計)

[図を拡大する]

「現在より、年齢層を下げた方がよい」 「現在より、年齢層を大きく下げた方がよい」 をあわせると51%となり、過半数を超える。一方、「現在の年齢層のままでよい」 という意見も42%と多い結果となった。「その他」では、年齢は関係ないという意見が多くみられた。

問2-2. あなたが考える具体的な年齢は、何歳ぐらいですか。

図 2.2 問2-2 の結果(全体集計)※注1

[図を拡大する]

「55歳前後」 の回答が最も多く、35%。次が 「50歳前後」 で29%となった。
問1 の結果と比較すると、1区分(5歳分)若い方に回答者割合が移動した傾向となっている。

「現在より、年齢層を下げた方がよい」「現在より、年齢層を大きく下げた方がよい」を選んだ人のコメント

・ 新しい発想が生まれやすい。 昔の手法を押し付けないと思う。(理想の年齢層 45歳前後)

・ 新しい価値観やもののとらえ方を加えていく必要があると思うから。(理想の年齢層 50歳前後)

・ 経験が豊富で清濁を飲み込むエネルギーがあり、保守的にならない年代。(理想の年齢層 50歳前後)

・ 最低10年先に責任が持てる人材が担うべき。(理想の年齢層 50歳前後)

・ 現状の年齢層では将来に向けた投資より安全性を求めるため短期的な判断が多くなる。より中長期のビジョンを共有化するために一段若い役員構成が必要。(理想の年齢層 55歳前後)

・ 取締役就任後の会社に在籍する時間が長いほうが、 長期的な視点での意思決定がやりやすい。(理想の年齢層 55歳前後)

前半3つのコメントのように、若いことが新たな視点、柔軟性につながることを利点とする意見が見られた。また、後半3つのコメントのように、会社の残り在籍期間が長いことが長期思考を生むという利点についての意見も見られた。

「現在の年齢層のままでよい」を選んだ人のコメント

・ 取締役は対外的な顔でもあり、あまり若すぎない方がよい。 特に、地元企業とのつながりでは一定の年齢になっていた方がよい。(理想の年齢層 55歳前後)

・ 中長期的を考慮すると、ある程度の経験、知識、取り巻く環境が必要と考えます。 これらを満たすには上記年齢が必要と思います。(理想の年齢層 55歳前後)

・ 組織の統制を取るには、ある程度の年齢に達していた方が権威が出て良いから。(理想の年齢層 60歳前後)

・ 多くの経験を持ちながら、体力的にも十分動ける年齢と考えるため。(理想の年齢層 60歳前後)

経験を積んだ年齢であること、年齢を重ねたことによる影響力を発揮できる、という意見が見られた。

問3. 今後、企業が発展するために、あなたが取締役に最も期待することは何ですか。選択肢の中から1つお選びください。

図3.1 問3 の結果(全体集計)※注1

[図を拡大する]

取締役に期待することは、「新規ビジネスモデルの創出」 が39%と最も大きな割合を占めた。
2番が 「企業理念の明確化」 26%となっている。

表3.1 問3 の結果(業種別集計)※注1

[表を拡大する]

業種によらず、取締役に期待することには、おおよそ同じ傾向がみられた。

「製造業(食品・化学・医薬品等)」「サービス業」「専門サービス(コンサルティング等)」においては、「新規ビジネスモデルの創出」 を取締役に期待する人が50%近くと大きな割合を占めている。他3業種でも30%前後となっており、どの業種においても選ぶ人多い項目であった。

また、「企業理念の明確化」 については、「情報通信業、運輸業」 41%、「製造業(金属・機械・自動車等)」32%と割合が大きく、それぞれの業種内では一番選ばれた項目となった。「役員の育成」 については、「卸売業(商社等)」では27%と一番選ばれた項目となっており、サービス業の19%が続く結果となっている。

他に目だったものは、「海外シェアの拡大」 が 「製造業(金属・機械・自動車等)」におい16%、「大口顧客の獲得」 が 「専門サービス(コンサルティング等)」 で17%となっている。

※注1 小数点第一位を四捨五入して算出しているため、合計数値が100%にならない場合があります。


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