コーチング研究所によるさまざまな調査の結果や、データの分析結果をご紹介します。
組織や部下を成長させるリーダーシップ力とは
2017年06月27日
リーダーの「関係構築力」は組織や部下の成長と強い相関がある
近年多くの企業は、管理職や社員にさまざまな研修やトレーニングを導入し、リーダー開発に取り組んでいます。
組織のビジョンや戦略を明確に示し、戦略を実現するために明確な計画を立てて実行に導く。強いリーダーシップを備えたリーダーを開発し、組織やメンバーを成長させたいというのは、どの企業も共通して考えていることではないでしょうか。
では、組織やメンバーの成長につながる、効果的なリーダー開発には何が必要なのでしょうか。
下図は、コーチング研究所がこれまでに実施した、組織のトップ143人のリーダーに対する調査結果です。リーダーシップに関する全40項目について、部下から評価スコアを取得しています。
組織の状態
・メンバーは、目標を達成しようという強い意志を持って業務に取り組んでいる
・メンバー同士がしっかり連携して動いている など32項目 |
関係構築力
・部下に気づかせたり、自発的に考えさせる質問をしている
・部下の強みや得意分野を引き出し、伸ばしている など16項目 |
事業推進力
・戦略を実現するために明確な計画を立てている
・組織で起きていることを領域ごとに十分把握している など12項目 |
組織影響力
・組織のビジョンを明確に示している
・仕事をする上での信念を持ち、それを行動で示している など12項目 |
n=1,812
コーチング研究所調査 2017
部下1,812人の評価スコアから、リーダーシップの3大要素それぞれと、リーダーの管轄する組織の状態との相関を見るといずれも強い相関が見られます。
組織やメンバーを成長させていくためには、自らビジョンを示し事業を推進して牽引していくハード面でのリーダーシップと、部下と信頼関係を築き成長向けて関わっていくソフト面のリーダーシップを兼ね備える必要があると言えます。
企業では、「事業推進力」や「組織影響力」が評価されて管理職に登用されることが多く、役職が上がるほど、ハード面でのリーダーシップを備えたリーダーは多いはずです。
しかしながら、ソフト面である「関係構築力」も、組織やメンバーの成長には必要な能力です。
あなたの組織のリーダーは「関係構築力」を備えていますか?
調査概要
調査対象:83社143人のリーダー(組織のトップ)の部下1,812人
調査期間:2011年9月~2016年4月
調査方法:ウェブアンケートへの回答
調査内容:Executive Mindset Inventory
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