データは語る

コーチング研究所によるさまざまな調査の結果や、データの分析結果をご紹介します。


自分の「ブラインドスポット」に気づくのは、どんな時なのか?

ブラインドスポットについてのアンケート調査
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調査の主旨と概要

1.1. 調査の主旨

本調査結果レポートは「ブラインドスポットについてのアンケート調査」をまとめたものです。本調査では、企業等で働く人を対象に、自身と上司の持つラインドスポットとはどんなものがあるのかを調査しました。

※ 本調査での「ブラインドスポット」とは、自分の行動傾向や影響について、自分が把握できていない領域のことを指しています。

1.2. アンケート調査概要

調査対象:コーチ・エィ発行メールマガジン「WEEKLY GLOBAL COACH」の読者

実施期間:2017年12月6日~2017年12月26日

実施方法:メールマガジンに記載されたURLにアクセスして回答

調査言語:日本語

調査機関:株式会社コーチ・エィ コーチング研究所

1.3. アンケートの回答状況

回答数:138件  無効回答数:21件  有効回答数:117件

1.4. アンケート調査の質問内容

周囲は知っているけれど、本人はそれが分かっていないということがあります。

自分の行動傾向や影響について、自分が把握できていない領域を「ブラインドスポット」と呼びます。

「ブラインドスポット」には次のようなものがあります。

例)

  • 自身の行動が周囲に与えた影響について鈍感である
  • 自分はすべて知っていると思っているが実際は違う
  • ある人との対立を回避している
  • 援助を求めず1人で仕事を進めてしまう など

問1. あなた自身が、仕事を進める上での自分の「ブラインドスポット」に気づいた経験はありますか。

□ はい □ いいえ

問2. 「はい」とお答えした方にお聞きします。その「ブラインドスポット」とは、どんなものでしたか。

また、それに気付いたきっかけは何ですか。具体的なエピソードを教えてください。 ※任意・自由回答

問3. あなたの上司は、仕事を進める上での「ブラインドスポット」を持っていますか。

□ はい □ いいえ

問4. 「はい」とお答えした方にお聞きします。あなたの上司の「ブラインドスポット」にはどんなものがありますか。

具体的にお書きください。 ※任意・自由回答

2. 回答者の属性分布 ※注1

3. 質問別集計結果

問1. あなた自身が、仕事を進める上での自分の「ブラインドスポット」に気づいた経験はありますか。

□ はい □ いいえ

図1. 問1の結果(全体集計)

図2 . 問1の結果(役職別集計)

自分にブラインドスポットがあったと気づいた経験のある人は77%。部長は89%と一番高く、経営層が62%と一番低い結果であった。一般社員から部長層までは、役職があがるにつれてブラインドスポットに気づいた経験がある人が多くなった。

問2. 「はい」とお答えした方にお聞きします。その「ブラインドスポット」とは、どんなものでしたか。また、それに気付いたきっかけは何ですか。具体的なエピソードを教えてください。  ※任意・自由回答

エピソード

  • 部下たちが「誰々さん(私)の指示だから/言っているからやらないといけない」という会話をしているのを聞いた時。(50代 経営層)
  • 自身の行動や発言が周囲に影響を与えてしまっているのではと心配している。自分は単なる1意見として発言したつもりが、大きく取り上げられてしまったりする場に遭遇する時。(60代以上 経営層)
  • 部下とのコミュニケーションが取れていると思い指示していたが、後日に担当役員から乖離していると部下から話があったと異動を命じられた。(50代、部長)
  • 部下のためと思って、仕事を下ろさず、自分で処理してしまう。ある部下が勇気を持って彼らの成長機会を奪っていることを伝えてくれて、初めて気づいた。自力で気づき理解するのは簡単では無い。(50代、部長)
  • 今後の戦略を上司と話した際、自分の気づかなった切り口で指摘された。自分では練り上げた戦略であったが、上司のチャンネルで知りうる情報が欠如していたことを学んだ。(50代 課長)
  • 正義を盾にして、相手の都合を顧みずにこちらの要求を一方的に押し通そうとしたこと。後日、第三者を通じて先方が怒っていることを知らされて気づいた。(40代 課長)
  • やめたいと言ったパートに、仕方ないねと答えたとき。上司に「お前のその上から目線の考え方がひどく人を傷つけている」と指摘された。(50代 一般社員)
  • 自分には全くそんなつもりがなかったのに、自分が相手を萎縮させるような態度を取っていたことに気づいたのが、最近で一番衝撃だった経験です。 第三者がいる会議で「私は彼を頼りにしているのに、なかなか時間を取ってくれない」と本心を発言したら、会議後に「僕は嫌われていると思っていたので、感激しました」と言われて驚きました。 それまでコミュニケーションがうまく取れずにイライラしていましたが、それがきっかけで「自分には分からないことがたくさんある」と、謙虚さと寛容さを意識できるようになったと思います。(30代 一般社員)

問3. あなたの上司は、仕事を進める上での「ブラインドスポット」を持っていますか。

□ はい □ いいえ

図3. 問3の結果(全体集計)

図4 . 問3の結果(役職別集計)

上司にブラインドスポットがあると回答した人は72%であり、問1の自分自身のブラインドスポットとほぼ同じ値になった。
課長層は81%と一番高く、経営層が54%と一番低い結果であった。

問4. 「はい」とお答えした方にお聞きします。あなたの上司の「ブラインドスポット」にはどんなものがありますか。具体的にお書きください。 ※任意・自由回答

エピソード

  • 上司は、各現場の実態を分かろうと努力しているが、把握できていない。(50代 経営層)
  • TOPが、「誰が働き者で、誰が能力がある」を把握していると思っている為 直属の上司による評価・査定を無視・軽視した査定を行う(40代 経営層)
  • 現場を知らずに報告の内容だけが現実であり、後は一般論で語られる。その経験値が全てと思われている節があり、大事な問題の解決が遅れる。(50代 部長)
  • 部門全体集会、マネージャーミーティング、定例会、など各種定例会で広く情報共有をしていると本人は思っているが、参加者に聞いてみると会議が多過ぎで困っていたり、そもそも何のために共有されているのかピンと来ていなかったり。(50代 部長)
  • 機嫌が表情に出る、苛々していると返事をしないなど、特にコンディションの悪いときに表面に出る(40代 課長)
  • 上司の言葉、意見に仕方なく同意している部下が多いことに関して気づいていない。上司が人の意見をほとんど受け入れないため、いいアイデアがあっても、ほとんどの部下が報告しない。(40代 課長)
  • 上司の組織運営に関して、実際に現場がどうなっているのか把握できていない。 問題が起こっても何故なのかを理解できない。(30代 一般社員)
  • 忙しさを理由にメンバーとの面談を行わないことに対して、メンバーは上司が忙しいと表では理解を示すものの、実際は面談してほしいと思っている。 上司が面談を行わないことで、メンバーからの信頼は年々下がっている。そのことに気づいてないような気がする。(30代 一般社員)

以上

※注1 小数点第一位を四捨五入して算出しているため、合計数値が100%にならない場合があります。


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