データは語る

コーチング研究所によるさまざまな調査の結果や、データの分析結果をご紹介します。


リーダーシップがある人ほど、話す内容にあった「表情」をしている

リーダーの表情に関するアンケート調査
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1. 調査の主旨と概要

1.1. 調査の主旨

本調査結果レポートは「リーダーの表情に関するアンケート調査」をまとめたものです。本調査では、企業等で働く人を対象に、リーダーの表情と部下のリーダーシップ認識について調査しました。

1.2. アンケート調査概要

調査対象:コーチ・エィ発行メールマガジン「WEEKLY GLOBAL COACH」の読者
実施期間:2018年10月24日~2018年11月13日
実施方法:メールマガジンに記載されたURLにアクセスして回答
調査言語:日本語
調査機関:株式会社コーチ・エィ コーチング研究所

1.3. アンケートの回答状況

回答数:341件  無効回答数:35件  有効回答数:306件

1.4. アンケート調査の質問内容

あなたの直属の上司について、お答えください。

問1-1. あなたの直属の上司の性別を教えてください。

□男性 □女性 □その他

問1-2. あなたの直属の上司の役職として、最も近いものを一つお選びください。

□会長・社長・取締役 □執行役員 □上位管理職:部長・室長・ゼネラルマネージャー等
□管理職:次長・課長・マネージャー等 □非管理職:主任等 □非管理職:一般社員 □その他

あなたの直属の上司の「表情」について、お答えください。

問2-1. あなたの直属の上司は、あなたと話すときに、「話す内容」に合った表情をしていますか。あなたからどう見えているかをお答えください。

□「話す内容」に合った表情をしている □「話す内容」に合った表情をややしている □どちらともいえない
□「話す内容」に合った表情をあまりしていない □「話す内容」に合った表情をしていない

問2-2. 問2-1.で「~あまりしていない」「~していない」と回答した方へお聞きします。あなたがそのように回答した背景にある具体的なエピソードを教えてください。 ※任意・自由回答

問3-1. あなたの直属の上司は、同僚(※1)と話すときに、「話す内容」に合った表情をしていますか。あなたからどう見えているかをお答えください。 (※1 :直属の上司の同僚)

□「話す内容」に合った表情をしている □「話す内容」に合った表情をややしている □どちらともいえない
□「話す内容」に合った表情をあまりしていない □「話す内容」に合った表情をしていない □わからない

問3-2. 問3-1.で「~あまりしていない」「~していない」と回答した方へお聞きします。あなたがそのように回答した背景にある具体的なエピソードを教えてください。 ※任意・自由回答

問4-1. あなたの直属の上司は、上司(※2)と話すときに、「話す内容」に合った表情をしていますか。あなたからどう見えているかをお答えください。 (※2:直属の上司の上司)

(選択肢は、問3-1と同じ)

問4-2. 問4-1.で「~あまりしていない」「~していない」と回答した方へお聞きします。あなたがそのように回答した背景にある具体的なエピソードを教えてください。 ※任意・自由回答

あなたの直属の上司の「リーダーシップ」について、お答えください。

問5. あなたの直属の上司のリーダーシップは、あなたからどう見えていますか。最も近いものを一つお選びください。

□ 「リーダーシップ」がある □やや「リーダーシップ」がある □どちらともいえない
□あまり「リーダーシップ」がない □「リーダーシップ」がない

1.5. 結果レポートにおける表記について

本レポートでは、質問文の中で話す相手として出てくる対象を、次のように表記しています。

  • あなた(回答者):部下
  • 直属の上司の同僚:同僚
  • 直属の上司の上司:上司

回答選択肢については、次のように表記しています。

  • ポジティブ回答:『「話す内容」に合った表情をしている』 もしくは 『「話す内容」に合った表情をややしている』を選んだ回答
  • ネガティブ回答:『「話す内容」に合った表情をしていない』 もしくは 『「話す内容」に合った表情をあまりしていない』を選んだ回答
  • リーダーシップを高く評価した回答:『「リーダーシップ」がある』 もしくは 『やや「リーダーシップ」がある』を選んだ回答
  • リーダーシップを低く評価した回答:『「リーダーシップ」がない』 もしくは 『あまり「リーダーシップ」がない』を選んだ回答

2. 回答者の属性分布(n=306) ※注1

3. 質問別集計結果 ※注1

問2-1. あなたの直属の上司は、あなたと話すときに、「話す内容」に合った表情をしていますか。あなたからどう見えているかをお答えください。

図3. 問2-1の回答分布(全体)

部下に対する表情で最も多い回答は、『「話す内容」に合った表情をしている』で42%。ポジティブ回答(『「話す内容」に合った表情をしている』もしくは『「話す内容」に合った表情をややしている』)は75%であった。

図4. 問2-1の回答分布(業種別)

業種別では、回答数は少ないもののポジティブ回答が最も多い業種は「卸売業(商社等)」であり、全体の結果(図3)に比べて11%高い86%。ネガティブ回答を選択した人は0%であった。「卸売業(商社等)」では、部下と話をするときに「話す内容」にあった表情をしている人が比較的多いことが分かる。

一方、ポジティブ回答が最も低い業種は「サービス業」であり、全体の結果(図3)に比べて9%低い66%であり、『「話す内容」に合った表情をしている』の割合も最も低い。ネガティブ回答も17%であり、「製造業(金属・機械・自動車等)」に次いで高い割合となっている。

図5. 「問1-1直属上司の役職」×『問2‐1直属上司はあなたと話すときに「話す内容」に合った表情をしているか』

ポジティブ回答の割合は「経営層」が最も高く、次いで「部長」「課長」の順であり、役職が高いほどポジティブ回答の割合が高い。ネガティブ回答は反対の傾向にあり、役職が低いほどネガティブな回答の割合が高くなっている。役職が高い人ほど、部下と話をするときに「話す内容」にあった表情をしている人が比較的多いことが分かる。

問2-1で「~していない」「~あまりしていない」と回答した人の理由 一部抜粋 ※任意回答

<表情の変化が乏しい>

  1. 良い内容でも悪い内容でも、常に表情が変わらない。声のトーンも同じ。険しいわけではないが、柔和でもない。リアクションも乏しいので、反応を掴みづらい。(40代 課長)
  2. 話している内容に肯定的なのか否定的なのかが、語調や抑揚に表れにくいのに加えて、表情の険しさや和やかさといった変化にも乏しいので、こちらが相づちを打って良い場面なのか、そうではないのかが分からないので、こちらの反応も乏しくなっていると思う。(50代 課長)
  3. 報告しても、納得しているのかしていないのか、表情からはわからず、追加の説明もあまり求められない。こちらから意見を具申しても、自分で思うような意見しか返ってこず、表情も殆ど変わらない。(50代 部長)

<表情と内容が一致していない>

  1. 口では「君ならできる」と言うが、自信なさそうに下を向いて言っている。また声のトーンが低いので、言葉にそぐわない。(20代 一般社員)
  2. 人事が定めた上司との面談の際、表情がほとんど変わらないのに「君のここが面白いと思っている」などと言うから(20代 一般社員)
  3. 目を合わせない。にこやかな表情で苦言を呈している。(40代 一般社員)
  4. 彼女が考える結論と異なることを発言したら顔をしかめてありがとうと言います(40代 部長)

<常にネガティブな表情をしている>

  1. 常に喧嘩腰の話し方であり、相手に恐怖感を与える。よって、内容を問わず一方的な会話に終始しがちである。(50代 経営層)
  2. 全般的に表情表現が少なく、機嫌が悪そうに見える。(実際には機嫌が悪いわけではない)(40代 部長)
  3. 仕事を指示するとき表情が硬く、信頼されていないような、疑われているような気持になる。(50代 一般社員)
  4. 難しい顔をしている時が多い。特に聞くときが顕著。その印象が強くて、話す時の表情も同様なイメージを持ってしまっているかも。(30代 一般社員)

問3-1. あなたの直属の上司は、同僚(※1)と話すときに、「話す内容」に合った表情をしていますか。あなたからどう見えているかをお答えください。※1 直属の上司の同僚

図6. 問3-1の回答分布(全体)

同僚に対する表情で最も多い回答は、『「話す内容」に合った表情をしている』で38%。ポジティブ回答は73%であり、部下に対する表情(図3)の75%と近い値である。

図7. 問3-1の回答分布(業種別)

ポジティブ回答が最も多い業種は、ほぼ同じ値で「情報通信業、運輸業」で82%、「金融業、保険業、不動産業」で81%であった。これは、全体の結果(図6)に比べて8~9%高い。反対に、ポジティブ回答が最も低い業種は「卸売業(商社等)」であり、63%であった。部下に対する表情・業種別(図4)では「卸売業(商社等)」はポジティブ回答が最も高い業種であったため、同僚に対する表情とは大きな違いがある。

図8. 「問1-1直属上司の役職」×『問3‐1直属上司は同僚と話すときに「話す内容」に合った表情をしているか』

ポジティブ回答の割合は、役職による違いは1%程度と小さく、ほとんど違いは見られなかった。しかし、『「話す内容」に合った表情をしている』の回答割合は、役職が高いほど大きくなっており、これは部下に対する表情(図5)と同じ傾向である。

問3-1で「~していない」「~あまりしていない」と回答した人の理由 一部抜粋 ※任意回答

  1. 感情の起伏を隠し、特に怒りを抑えている。 経営会議にて、前回の決定事項がひっくり返された時、笑顔で対応していた。(40代 部長)
  2. 同じことを言う際に相手によって言い方、雰囲気、態度を変えすぎると感じたから。(40代 課長)

問4-1. あなたの直属の上司は、上司(※2)と話すときに、「話す内容」に合った表情をしていますか。あなたからどう見えているかをお答えください。※2直属の上司の上司

図9. 問4-1の回答分布(全体)

上司に対する表情で最も多い回答は『「話す内容」に合った表情をしている』で35%であった。ポジティブ回答は62%であり、部下に対する表情(図3)、同僚に対する表情(図6)と比べると約10%低い結果となっている。上司へ話をするときに、「話す内容」にあった表情をしている人が比較的少ないことが分かる。

図10. 問4-1の回答分布(業種別)

ポジティブ回答が最も多い業種は「情報通信業、運輸業」の77%。これは、全体の結果(図9)に比べて14%高い。
反対に、ポジティブ回答が最も低い業種は「卸売業(商社等)」であり、50%である。これは、同僚に対する表情・業種別(図7)の結果と同じ傾向である。また、ネガティブ回答に着目すると、「サービス業」が20%と全体の結果(図9)の9%に比べて、倍以上の割合となっている。

図11. 「問1-1直属上司の役職」×『問4‐1直属上司は上司と話すときに「話す内容」に合った表情をしているか』

ポジティブ回答は「課長」が最も高く70%であり、「部長」「経営層」は59%であった。部下に対する表情(図5)、同僚に対する表情(図8)では、役職が高いほどポジティブ回答の割合が高い傾向にあったが、上司では違う傾向となっている。

問4-1で「~していない」「~あまりしていない」と回答した人の理由 一部抜粋 ※任意回答

  1. 直属の上司の上司との会話の中では、感情を表情にあらわすことはあまりない。部下がいるときに表情で表す事が常である。(50代 部長)
  2. とにかく無表情(40代 一般社員)
  3. 直属の上司が上司のことを よく思っていないため、いつも表情が固い。(40代 その他)

部下、同僚、上司に対しての結果(図3~図11)をまとめて数表化すると次のようになる。

図12. 業種別:直属上司のポジティブ回答割合

<全体>

  1. 「部下」「同僚」「上司」の値を比較すると、「上司」に対してのポジティブ割合は他に比べて10%以上低い値となっている。

<業種別>

  1. 「部下」「同僚」「上司」の話す相手によって15%以上の差があったのは、製造業(食品・化学・医薬品等)と卸売業(商社等)である。いずれの業種も、全体と同様の傾向で、「部下」の値が高く、「上司」が低い。
  2. 全体と異なった傾向のある業界は、「情報通信業、運輸業」「金融業、保険業、不動産業」であった。これらの業界は、「同僚」が最も割合が高く、「部下」「上司」と10%以上の差がある。

「サービス業」においては、「部下」「同僚」「上司」の全てで、全体よりも5%以上低い結果となっている。

図13. 直属上司の役職別:直属上司のポジティブ回答割合

  1. 「経営層」「部長」では、部下に対してのポジティブ割合が高く、上司に対しては低い。
  2. 一方、「課長」は、部下に対してのポジティブ回答が一番低い。

問5. あなたの直属の上司のリーダーシップは、あなたからどう見えていますか。最も近いものを一つお選びください。

図14. 問5の回答分布(全体) (n=306)

全体では、66%がポジティブ回答(『「リーダーシップ」がある」「やや「リーダーシップ」がある』)であった。

図15. 「問5直属上司のリーダーシップ」×『問2-1直属上司はあなたと話すときに「話す内容」に合った表情をしているか』

「直属上司のリーダーシップ」を高く評価した人のうち、ポジティブ回答をしている割合は87%と高かった。リーダーシップが高いと評価されている上司は、部下と話をするときに、「話す内容」にあった表情をしている人と思われていることが分かる。
一方、「直属の上司のリーダーシップ」を低いと評価した人のポジティブ回答は44%と低い。また、ネガティブな回答をしている割合は30%と高い値であった。

図16. 「問5直属上司のリーダーシップ」×「問3-1直属上司は同僚と話すときに「話す内容」に合った表情をしているか」

同僚に対しての結果では、ポジティブ回答をしている割合はリーダーシップを高く評価した人では86%、低く評価した人では48%であった。これは、部下に対する結果(図15)と同じ傾向である。

図17. 「問5直属上司のリーダーシップ」×「問4-1直属上司は上司と話すときに「話す内容」に合った表情をしているか」

上司に対しての結果では、ポジティブ回答をしている割合はリーダーシップを高く評価した人では72%、低く評価した人では45%であった。これは、部下に対する結果(図15)、同僚に対する結果(図16)と同じ傾向である。

以上

※注1 小数点第一位を四捨五入して算出しているため、合計数値が100%にならない場合があります。


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