コーチングの基本

コーチングの歴史、具体的なコーチングスキルなど、コーチングとは何かを知るための基礎知識をご紹介します。


第9回 うまくいくキャッチボールの条件 (2)待つ。「間」をとる

第9回 うまくいくキャッチボールの条件 (2)待つ。「間」をとる
メールで送る リンクをコピー
コピーしました コピーに失敗しました
このシリーズを(はじめに)から読む
コミュニケーションはキャッチボール(はじめに)
この気もち伝えたい』という小さな絵本があります。...

実際にキャッチボールを始めてみると、すぐに息が合って楽しくキャッチボールができる相手と、そうでない相手がいます。実際に、いろいろな人とキャッチボールをやってみると、それは顕著にわかります。なんというか、「間」が不均等になってしまう。リズムがとれないのです。

キャッチボールがあなたのコミュニケーションの状態を表す

間髪入れずに、ボールを投げ返してしまったり、
長くボールを持ちすぎてしまったり、
相手が投げるのを待てずにボールを自分から取りに行ってしまったり、、、。

そういう人は、たいてい、コミュニケーションも同じような状態にあるようです。

相手の答えを聞くのが怖くて、自分で言ってしまったり、
相手が話し終わる前に口を挟んでしまったり、
必要以上に考え込んでなかなか口を開こうとしなかったり、
沈黙を恐れて、むやみに話し続けてしまったり。

待てない、間をもてないキャッチボール

もっともよく見られるのは、相手が投げてくるのを「待てない」こと。
もうひとつは、いったん受け止めたボールを感じる「間」をもてないことです。

受け取るが早いか、ろくに相手の状態を確かめもせずに投げ返してしまう。まるで、一刻も早くボールを手放してしまいたいとでも言わんばかりに。最初に投げたほうは、ボールが戻ってきたとしても、相手にちゃんと受け止めてもらった気もちがしません。

感覚がひどくずれているか、鈍っているか。あるいは、受け止めたボールの重みや肌触りをしっかりと感じ取るだけの余裕がないのか。いずれにしろ、過度に緊張してしまうことが理由のひとつでしょう。

すなわち、相手からの自分に対する評価への恐れからくる緊張です。

うまく投げられているだろうか。
ちゃんと受け取ってもらえるだろうか。
うまく受け取れるだろうか。

キャッチボールが苦手な人は、そんな心配をしながら、つまり相手の「評価」を恐れながら、キャッチボールをします。だから、緊張します。自分がどう見られているか、ということに気をとられ、自分が相手を感じる余裕をもつことができないのです。
もうひとつの代表的な理由は、キャッチボールをすること自体よりも、交わすボールの中身のほうを重視してしまうことだと思います。かつてのわたしのように、言葉にこだわり、言葉を選ぶあまり、キャッチボールを忘れてしまうのです。

でも、言葉というのはヴィークル、乗り物です。互いの気もちを乗せる乗り物です。わたしたちは気もちで動く生き物ですから、どんなに選び抜かれたすばらしい言葉が投げかけられたとしても、その投げかけられ方が、自分を大切にしてくれないものであったら、言葉そのものも、受け取る気にはなれません。

コミュニケーション(キャッチボール)の目的はコミュニケーションを楽しむこと

キャッチボールの目的は、キャッチボールを楽しむことです。コミュニケーションも同じです。

コミュニケーションを、意思の疎通を図るためとか、この案件をまとめるためとか、親しくなるためとか、手段として考えている限り、その目的もまた達成されません。わたしは、キャッチボールのデモンストレーションの実践を通じて、このことを改めて実感しました。

コミュニケーションで大事なのは、それを交わすことが気もちよく感じられることです。

出典

コミュニケーションはキャッチボール itoh.comより抜粋編集
コミュニケーションはキャッチボール』(ディスカヴァー刊)伊藤守著より抜粋編集


この記事はあなたにとって役に立ちましたか?
ぜひ読んだ感想を教えてください。

投票結果をみる

※営利、非営利、イントラネットを問わず、本記事を許可なく複製、転用、販売など二次利用することを禁じます。転載、その他の利用のご希望がある場合は、編集部までお問い合わせください。

コミュニケーションはキャッチボール™ コーチングスキル/コーチング

メールで送る リンクをコピー
コピーしました コピーに失敗しました

関連記事