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少し先の未来について、部下とどのように話していますか?
2017年01月26日
ボストンシンフォニーの著名な指揮者、ベンジャミン・ザンダー氏を日本に招へいしたとき、尋ねてみました。
「指揮者は何をしているんですか? リズムをとっている? または、演奏者にキューを出している?」
「リズムなんてとらない、ダンスしているわけじゃないんだから。それに、みんな一流の演奏家で、彼らにキューなんて出さない」
「それじゃあ、何をしているんでしょうか?」
「少し先の未来を指揮している」
コーチングも同じで、「少し先の未来」をコーチします。
やり方は簡単。「視線」を未来に向けるだけでいいのです。
そのとき、上司が一方的に、自分や会社が描いた未来のイメージを見せてもうまくいきません。
たいてい、会社や部署のビジョンはそういうかたちで示されますが、実は、それでは部下は動けません。
コーチングのイメージは、1枚のカンバスに向かって二人で座り、部下が絵を描くのを見ながら、会話する。
あるいは、二人で並んで座って、望遠鏡や双眼鏡で、同じ遠くのものを見る。そして、それについて語る、そんなイメージです。
「これが3年後の君だね」
「ここには何が描かれているのかな」
「今日はここまでできたんだね」
未来には可能性があります。
未来をコーチするということは、すなわち「可能性」を開くということです。
部下の可能性を開くのが上司の仕事なのだと思います。
「ビジョンは、コミュニケーションを交わす中で鮮明になっていく」
『 3分間コーチ 』(伊藤守著)より抜粋編集
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