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"コンピテンシー"とどんな風につきあっていますか?
2021年09月24日
コンピテンシーという言葉があります。行動特性などと訳されますが、ある職務において有すべき行動能力のことです。このコンピテンシーという概念を導入して、社員の職務能力の向上を図ろうとする企業があります。
その職務において優れた成果を発揮している人を選び、その人をモデルにしてつくったチェックリストを配布し、その点数を押し上げるように教育する。ところがこの制度、うまくいっているという例をあまりきいたことがありません。
チェックリストを使って能力向上に努めさせるというのは、新人で入ってきたばかりのプロ野球選手に「イチロー選手や大谷翔平選手を見習え」というのに近いものがあります。本来伸ばすべきポイントはそれぞれ違うはずなのに、つい "であるべき" を追求させてしまうわけです。
できれば "その人独自のチェックリストを" を一緒につくるところからはじめたいものです。たとえば、「今月身につけたいスキルを、チェックリストにまとめてみようよ」と、相手が目指すところを丹念にきいていきます。そして、そのチェックリストが自分以外の誰のものでもない、とてもオリジナルなものであることを認識する工夫をしてもらいます。
そうすることでチェックリストは、単に自分に努力を強いる命令ではなく、自分のやる気を引き出してくれるエネルギー源となるのです。
『新 コーチングが人を活かす』(鈴木義幸著)より抜粋編集
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