マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!
3分間コーチの2つの時間(3) 〈今〉を知る & 「今日は話せてよかった」
2018年06月07日
3分間コーチは、〈 2つの時間 〉をとることを最優先させた、極めてシンプルなマネジメント手法です。
部下について考える時間をつくる。
部下を的を絞った短い会話をするための時間をとる。
今回紹介するのは、こちらの2つです。
部下について考える時間
過去ではなく、〈今〉の部下について知る
上司の、部下についての知識は偏りがちです。部下の性格分析や仕事の能力、過去のいくつかの業績については知っていても、今、部下は、どういう状態にいるのか、どんな助けを必要としているのか、何を学ぶ必要があるのかといったことについては、よくわかっていません。
そして結局、自分のわかっている範囲、それも過去の情報で、部下と接してしまいがちです。しかし、何事も、大切なのは、つねに〈今〉です。
現在の部下が、何を思っているのか?
どこへ向かっているのか?
どこでつまずいているのか?
それを知らなければ、彼らと〈関係〉を築くこともできなければ、彼らの能力を引き出すこともできません。
部下と的を絞った短い会話をするための時間
気のきいたことを言わなくていい
実際、声のかけ方、質問の仕方次第で、部下は思っていることを自由に話しもすれば、表面的なこと以外は口をつぐんでしまいもするのを、マネージャーたちは身にしみて知っています。
まず、最初に知っておいていただきたいのは、気のきいたことを言わなくていい、ということです。気のきいたことを言おうと気負って部下の前に立てば、その気負いだけが伝わってしまいます。〈3分間コーチ〉は、気のきいたことをいう必要などありません。起承転結もいりません。ともかく、3分間の会話の終わりは、「続きは、また明日」「今日は話せてよかった」で十分です。
(『3分間コーチ ひとりでも部下がいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』より抜粋編集)
※営利、非営利、イントラネットを問わず、本記事を許可なく複製、転用、販売など二次利用することを禁じます。転載、その他の利用のご希望がある場合は、編集部までお問い合わせください。