マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!
3分間コーチ エッセンシャル(5) 〈問いの共有〉が起こすこと
2018年08月09日
マネジメントにコーチングを取り入れようと思ったら、スキルを学ぶより何より、まずは部下と話す時間をつくること。たった3分でも充分です。3分間の積み重ねは、きっとあなたのマネジメントに大きな違いをもたらします。
会社のコミュニケーションを活性化するには、
〈問いを共有〉する
コミュニケーションを活性化するには、それなりの環境が必要です。その環境とは、談話室ではなく、イントラネットでもなく、〈問いの共有〉です。会社全体で、部や課で、上司部下の関係で、〈問いが共有〉されていることです。それによって、コミュニケーションを始める動機が生まれます。
〈問いが共有〉されていればこそ、問いかけに対して、自分はどのような行動をとるべきか、どのような判断が求められているか、また、自分はどの位置にいるのか、それらを知るために、コミュニケーションを交わす必要が出てくるでしょう。いっしょに仕事をしている人たちとの間でコンセンサスをとる必要も感じてくるでしょう。だから、声をかけ、話す。そして、相手の考えに耳を傾けるようになります。
また、部下は、問いかけられることによって、ふだん持っていなかった視点を持つことになります。自分だけの小さな世界ではなく、もっと大きな世界からの視点、複数の視点を持つことになります。それによって、組織の中における自分の責任や、役割に対する意識も高まります。
「近い将来、我々が遭遇するリスクには何があるだろうか?」
「我々のサービスは今世界一だろうか?」
「今、仕事に情熱を持ち込んでいるか?」
ほとんどの〈問い〉は未来に向けられるものなので、当然、視線は未来に向けられ、より自律的、自発的な行動が促されることになります。人は未来に向けて動くことを好む傾向にあるからです。
(『3分間コーチ ひとりでも部下がいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』より抜粋編集)
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