マネジメントに使えるコーチング

マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!


3分間コーチ エッセンシャル(12) 「フィードバック」と「フィードフォワード」

3分間コーチ エッセンシャル(12) 「フィードバック」と「フィードフォワード」
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マネジメントにコーチングを取り入れようと思ったら、スキルを学ぶより何より、まずは部下と話す時間をつくること。たった3分でも充分です。3分間の積み重ねは、きっとあなたのマネジメントに大きな違いをもたらします。


〈フィードバック〉と〈フィードフォワード〉で
現状を明らかにし、未来を予測する。


目標達成に向けてコーチングしていくとき、〈3分間コーチ〉としてマネージャーが扱うとよいテーマが「フィードバック」と「フィードフォワード」です。

「フィードバック」は、システムに備わり自らを守る、つまり壊れないようにするための制御機能です。たとえば、サーモスタットのように、温度が上がりすぎたときに下げようとする機能がその代表ですが、急に雨に降られて軒先に避難するような場合、雨に少し濡れることもフィードバックになります。

一方、「フィードフォワード」もシステム制御機能です。「フィードバック」が、「ある事態が生じ、その結果に対して制御機能を働かせる」という働きをするのに対し、「フィードフォワード」のほうは、何かの兆候を感じたら、まだ起こっていなくてもすぐに制御機能を働かせることを言います。先ほどの例で言えば、雨が降っていなくても、雲行きがあやしければ傘を持って出かける。この場合のあやしい雲行きとか天気予報がフィードフォワードになります。

わたしたち(個人も会社も)が成功する鍵は、いかに未来を正確に予測できるかにあります。そのためには、まず、現状を明らかにすること。そして、雨にできるだけ早く気づくこと。できれば、雲ゆきを見て最初から傘を持って出るなど、先手先手を打っていくことです。

(『3分間コーチ ひとりでも部下がいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』より抜粋編集)

3分間コーチ
ひとりでも部下がいる人のための世界一シンプルなマネジメント術

著者:伊藤 守
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン


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