マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!
3分間コーチ エッセンシャル(24) That's it! それだよ!
2019年04月30日
マネジメントにコーチングを取り入れようと思ったら、スキルを学ぶより何より、まずは部下と話す時間をつくること。たった3分でも充分です。3分間の積み重ねは、きっとあなたのマネジメントに大きな違いをもたらします。
部下の肯定的な態度や行動をアクノレッジメントすることで、
部下を方向づけることができる。
教えたり注意したりするのではなく、よく観察していて、もしかしたら本人さえも気がついていない言動や行動に「それだよ!」と伝える。それが最も効果的な「声のかけ方」のひとつです。これを〈アクノレッジメント(承認すること)〉といいます。
上司はよく「ほら、またやった!」と言わんばかりに失敗を観察してはそれを注意し、本人もその周囲の人たちも萎縮させてしまいがちです。しかし、この〈アクノレッジメント〉では、うまくいっていること、これからうまくいきそうなことを相手がしたときに、そのことを指摘します。ほめるのではなく事実を事実として伝えます。そうやって方向性を示します。
たとえば、
- 会議の時間に全員がそろったら「時間どおりだね」(遅れたときに注意するよりも効果的です)
- クレームの電話を自分からとったときには、「自分から電話をとったんだね」
- 失敗を報告に来たときには「自分から言いに来たんだね」
- 企画書がよかったときは、「きみのつくった企画書はそのまま客先に出したよ」
そのほか、
- ルーティンの仕事に変化をもたらしたとき
- 小さな創意工夫があったとき
- 他人に対する思いやりを示したとき
- 気の利いた行動があったとき
部下が、目標やビジョンを持てない、仕事に自信を持てないでいるとき、部下の顧客思考を高める必要を感じたときには、この〈アクノレッジメント〉が特に機能します。
(『3分間コーチ ひとりでも部下がいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』より抜粋編集)
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