マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!
3分間コーチ エッセンシャル(28) コミュニケーションの重要性
2019年06月06日
マネジメントにコーチングを取り入れようと思ったら、スキルを学ぶより何より、まずは部下と話す時間をつくること。たった3分でも充分です。3分間の積み重ねは、きっとあなたのマネジメントに大きな違いをもたらします。
自社のコミュニケーションに問題はない?
講演や研修のなかで、よく、「社内のコミュニケーションに満足していますか?」という質問をしてみます。
すると、毎回、手が挙がるのは一割以下、というのが、わたしの印象です。また、「部下の話を聞くために時間をとっていますか?」とも聞いてみます。
こちらに手が挙がるのも、せいぜい一割です。
総じて、社内のコミュニケーションにあまり満足していないケースが多いように思います。
にもかかわらず、それが放置されているのは、なぜでしょうか?
そもそも経営陣に、コミュニケーションが組織のパフォーマンスの向上の重要ファクターとなるという認識が欠如しているのでしょうか?
たとえば、次にあげるのは、コミュニケーションと企業に関して、よく言われることの例です。
- コミュニケーションは個人の問題であり、組織の問題ではない
- 自社のコミュニケーションにはほとんど問題はない
- コミュニケーションと生産性は直接、関係はない
- コミュニケーションは、組織のスピードを遅くする
- コミュニケーションは、ときに組織を混乱させる。ときに浪費を生じさせる
- コミュニケーションは空気のようなものである
- コミュニケーションよりは、規則、予測、費用対効果、効率、ハイパフォーマンス、モチベーション、確実な収益、投資の回収、プラン、役割、経験、スキル、リーダーシップ、これらが優先する
コミュニケーションは生産性に直結しています。
組織の活動のすべてに関係しています。コミュニケーションを交わさないでは、業務は円滑に進まないし、部下の育成もかないません。これは事実です。
それを否定する人はいません。そんなことはわかっている、コミュニケーションは大事だとだれもが言います。
しかし、だからといって、自分や自社のコミュニケーションに目を向けて、改善を試みる人は、きわめて少ない、それが現実です。
(『3分間コーチ ひとりでも部下がいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』より抜粋編集)
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