マネジメントに使えるコーチング

マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!


事例で学ぶ 1on1(1) 8人の部下には、8通りのマネジメント

事例で学ぶ 1on1(1) 8人の部下には、8通りのマネジメント
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コミュニケーションの基本は「1対1」で向き合うところにあります。「1対1」が変わればチームが変わり、やがて組織にも変化をもたらします。そのためのヒントを「人を育て、活かす関わりに長けたリーダーたち」の事例に学びます。

事例1:8人の部下には、8通りのマネジメント

事務機の販売会社で、500人の部下を持つAさんは、現在47歳。

彼がいく営業所がどこでも売り上げを大きく伸ばし、彼は、同期で最も早く支社長に昇進しました。

彼はこう言います。

「三半期(半期が3回)あればかならず売り上げを上げることができますよ」

最初の半期は、全員の部下と1時間の面談を2回します。今は500人の部下がいますが、その全員と、ということです。

最初の面談は仕事の話はいっさいしません。

「ひたすら相手を知るため、自分を知ってもらうために雑談。会話ですね。相手はぺらぺら話したくなるような話題を見つけて、とりとめなく話します。プロレスの話、車の話、パチンコの話。で、自分がなにを好きかということも、感情をまじえてたくさん話す。コミュニケーションには人がついてきます。単に言葉だけでなく、自分も人であり、相手も人であることをおたがいに認識するための時間を作ります」

次の面談はいよいよ仕事の話。

ビジョンを伝え、ビジョンを引き出します。

そのときにかならず聞く質問があるのだそうです。

「たとえば、あとコピー機を期末に、苦しいけれど、もう1台!と思うときに、なにが動機づけになるの?」

これは人によってさまざまです。 ある人は、お金。
ある人は、直属の上司からのほめ言葉。
ある人は一緒にやっているメンバーからの賞賛。

500人全員の動機づけのポイントをデータベースとして残し、それに基づいて対応するそうです。

たとえば、上司からほめられたいと言った人には、商談が決まったときなどに、どこにいてもかならず電話して、

「よくやったな〜!」

まわりからほめられたい、という人には、自分で直接言葉をかけず、その部の人間に「盛り上げてくれ」とこっそりお願いをする。

2回目の半期には投網をかける

2回目の半期には、このデータを基に、投網をかけます。たとえば、60%の人がお金と答えたとすると、全体に対して、「今期、目標行ったらインセンティブ(報奨金)出すぞ!」

そして、残りの40%は個別に対応をする。

自分の下のマネージャーにも口をすっぱくして行っているそうです。

「8人の部下がいたら8通りのマネジメントがある。同じ対応をするな」

業績が上がるのは偶然ではありません。そこには、部下と1対1のコミュニケーション、そしてそれを創り出す存在があるのです。

(『「小さなチームは組織を変える―ネイティブ・コーチ10の法則」』伊藤守著より抜粋編集)

■ TIPS for 「1on1ミーティング」

部下それぞれの「動機」を理解していますか?

まだ...という方は、1on1ミーティグで部下一人ひとりと話してみましょう。

すでに理解している、という方は、それを関わり方にどのくらい活かせているかを振り返り、さらに工夫できることはないか考えてみましょう。


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