マネジメントに使えるコーチング

マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!


事例で学ぶ 1on1(9)部下をどんな目つきで見ているのか

事例で学ぶ 1on1(9)部下をどんな目つきで見ているのか
メールで送る リンクをコピー
コピーしました コピーに失敗しました

ある家電の販売店の店長は、会議が2時間あれば、1時間55分、自分で話し、部下から挨拶してこない限り、自分から挨拶することはありませんでした。

業績の低下は著しく、変化のきざしもないとき、私は彼に質問をしました。

「あなたは1日に何回、部下の名前を呼んでいますか?」

「部下をどんな目つきで見ていますか。どんな顔つきで見ていますか?」

「挨拶は、自分と部下ではどちらからしますか?」

「どんな方法で好意を示していますか?」

「部下を尊敬していることを、どのような方法で伝えていますか?」

「部下を仲間として、どのように受け入れていますか?」

彼には、この質問に行動で答えてもらいました。

イエス・ノーの答えではなく、思い当たったことをリストにして、全部行動に移してもらいました。

業績の変化が見えるようになるのに、およそ3ヶ月かかりました。

そして、店長は言いました。

「セカンド・シグナル100回、指示1回。これではじめて部下は自発的に動き出すスタートラインに立つのかもしれませんね。」

自分のほうから部下に声をかける。名前を呼ぶ、自分のほうから挨拶をする。また、そのときには単に言葉だけではなく、声のトーンや、顔つき、視線などで「セカンド・シグナル」を送る。

部下の自発的な行動を促すためにも、部下を気にかけ、ともに喜び、助けが必要なときは手助けをする、というメッセージを常に発信することが大切です。仕事の指示が通るかどうかは、セカンド・シグナルの頻度や質に負うところが多いものです。

(『「小さなチームは組織を変える―ネイティブ・コーチ10の法則」』伊藤守著より抜粋編集)

■ TIPS for 「1on1ミーティング」

●6つの質問に、あなたはどう答えますか?

質問について考えながら、思いついたことをぜひ今日から実践してみてください。

「あなたは1日に何回、部下の名前を呼んでいますか?」
「部下をどんな目つきで見ていますか。どんな顔つきで見ていますか?」
「挨拶は、自分と部下ではどちらからしますか?」
「どんな方法で好意を示していますか?」
「部下を尊敬していることを、どのような方法で伝えていますか?」
「部下を仲間として、どのように受け入れていますか?」


※営利、非営利、イントラネットを問わず、本記事を許可なく複製、転用、販売など二次利用することを禁じます。転載、その他の利用のご希望がある場合は、編集部までお問い合わせください。

この記事を周りの方へシェアしませんか?

この記事はあなたにとって役に立ちましたか?
ぜひ読んだ感想を教えてください。

投票結果をみる

1on1

コーチング・プログラム説明会 詳細・お申し込みはこちら
メールマガジン

関連記事