マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!
事例で学ぶ 1on1(13) ひとりひとりのリズムを大切に見る
2020年05月21日
たとえば、営業メンバーがスランプに陥ったとき、部下を伸ばし活かす上司なら、そのメンバーのところに行って、話をはじめます。もちろん、「がんばれ」とか「やる気があるのか?」とは聞きません。聞くのは、
「月曜日から金曜日までで、いちばん調子がいい曜日はどれ?」
「はあ」
「いちばんのりのいい曜日はどれ?」
「火曜日かな」
「そう、火曜なんだ」
「はい」
「だったら、営業のピークは火曜日に持ってこよう、その日にいちばん難しいことをやったらどうだろう」
「はあ」
「新規獲得とかね」
「そうですね、それで他の日は?」
「流せばいいんだよ、軽く」
「そうですか」
「生身の人間が、そう毎日連続してがんばれるわけないよ」
頭がロボットになってしまったマネージャーは、毎日コンスタントに上がる成果を期待します。
しかし、部下を伸ばし活かす上司は、人にはリズムがあり、波があることを知っています。
部下ひとりひとりのペースを見つけ、ひとりひとりのリズムを大切にします。そして、やりやすようにしてあげるのです。
(『「小さなチームは組織を変える―ネイティブ・コーチ10の法則」』伊藤守著より抜粋編集)
●チームメンバーの「リズム」を把握しよう<
まずは、ひとりひとりのリズムを把握しましょう。
もちろん、自分自身のリズムも。
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