マネジメントに変化を起こしたいなら、スキルを学ぶよりまずは部下と話す時間をつくること。毎回じっくりと話す必要はなく、日常の必要な場面で短く話すことのつみ重ねが、やがて部下やあなたのマネジメントに変化をもたらします。その最初のステップや「1on1ミーティング」にも活用できるヒントがここに!
事例で学ぶ 1on1(22) 部下を知っていますか?
2020年08月18日
人を評価するとき、「好きか、嫌いか」で判断する場合が少なくありません。または、「損か、得か」「敵か、味方か」。いちど「好きか、嫌いか」のように二極化して結論を出してしまうと、それ以上に相手を知る必要がなくなってしまいます。
「部下について知っていますか?」と質問すると、たいていの上司は「知っている」と答えます。もちろん通りいっぺんの趣味や、家族関係、職歴などについては知っています。また、仕事における能力については、それなりに理解しているようです。
しかし、部下の性格分析や仕事の能力については話せても、それ以上のこととなると、ほとんど気がついていないのです。
- どんな価値観を持っているのか?
- 強みはなにか?
- 仕事にどんな意味を見出しているのか?
- チームになにを期待しているのか?
- 今どういう状態にいるのか?
- どんな助けを必要としているのか?
- 未来に向けてどんなビジョンを持っているのか?
これらについてどれだけ知っているでしょうか?
また、「部下と話す時間を持ってください」と言うと、「なにを話したらいいかわからない」という答えも返ってきます。しかし、部下について自分が知りたいと思っていることだけでなく、部下が上司に知っておいてほしいと思うことについても、聞く必要があるでしょう。そして、それだけの価値があると思います。
(『「小さなチームは組織を変える―ネイティブ・コーチ10の法則」』伊藤守著より抜粋編集)
●部下に問いかけ、部下について知る
上記の7つ問いかけ(・印で列挙されているもの)は、まさに1on1ミーティングのテーマとなりうるものです。
ぜひ1on1のテーマに取りあげてみてください。
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