ハーバード大学医学大学院の外郭団体、「コーチング研究所/Institute of Coaching (IOC)」所蔵のコーチングに関する論文やリサーチ・レポート、ブログなどをご紹介します。
【論文】リーダーは生まれつき? 指導的立場の獲得に関する双子の形成と遺伝に関連する研究
2017年08月11日
ハーバード大学医学大学院の外郭団体、「コーチング研究所/Institute of Coaching (IOC)」のウェブサイトから、コーチングやリーダーシップに関する論文の要旨をシリーズでお届けします。
【論文】リーダーは生まれつき? 指導的立場の獲得に関する双子の形成と遺伝に関連する研究
著者:De Neve, Jan-Emmanuel, Mikhaylov, Slava, Dawes, Christopher, Christakis, Nicholas, Fowler, James
掲載誌:The Leadership Quarterly 24 (2013) 45 - 60
寄稿日:January 16, 2013
要旨:
本研究は、リーダーシップの形成について、また、指導的立場につくための先天的性質が、ある程度存在する可能性について扱っている。青少年の健康に関する全米長期調査のデータをもとに、双子の形成を解釈すると、指導的立場につく確率は24%が遺伝的な要素によると、本研究では推定している。双子の研究では、ある特定の遺伝子や神経作用が関係している可能性を示しているわけではないため、我々は一般に入手可能な遺伝子マーカーに基づく関連解析も行った。
その結果、指導的立場につく行動は、神経型アセチルコリン受容体遺伝子(CHRNB3)上にある、単一ヌクレオチド多型(SNP)rs4950が関係することが示された。この家族の遺伝的な関連性は、フラミンガム心臓研究における独立したサンプル上でも再現されている。本研究は、ある特定の遺伝子型が指導的立場につく傾向と関連があることを突き止めた初の研究である。この研究結果が示唆していることは、個人が指導的立場につくかどうかは、遺伝的要素と環境の影響が複雑に作用して決まること、またrs4950が特別な役割を果たしているということである。
【翻訳】 Hello, Coaching! 編集部
【要旨原文】
Born to lead? A twin design and genetic association study of leadership role occupancy (Summary)
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