部下などに対するコーチングの実践やセルフコーチングに使えるさまざまなツールを紹介するコーナーです。ツールをうまく使いこなして、コーチングをレベルアップさせましょう。
「ビジョン」の力で前進しよう!(1)〜 ビジョンを明確にするきっかけづくり
2020年01月09日
いよいよ新しい年がスタートしました。
この時期、新たに目標を立てたり、今後のことを考える機会も多いのではないでしょうか?
そこで、コーチングツール活用講座の今年最初のテーマは「ビジョンメイキング」とし、自分自身はもちろん、部下との1on1にも活用しやすいビジョンメイキングのサポートツールを2回に分けてご紹介します。
忙しい日常では、どうしても「今」に意識・思考・行動は集中しがちではないでしょうか。そんな中、「未来」について考える機会を1年が始まるこの時期に持つことで、未来に向けての原動力を得る体験をぜひ実感してみてください。
(1) | ビジョンを明確にするきっかけづくり |
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(2) | さまざまにビジョンを描く! |
それでは早速ツールをご紹介しましょう。第1回のテーマはこちらです。
ビジョンを明確にするきっかけづくり
「3年後どうなっていたい?」
「将来の夢は?」
こんな風にいきなり大きなビジョンを描こうとしても、それはなかなか難しいもの。また、ビジョンは「つくるもの」というよりは、すでに「持っているもの」です。
そんなあなたの中に眠っているビジョンが言葉になり、絵になっていくには、「きっかけ」が必要です。それはときに誰かのビジョンや物語にふれることだったり、誰かからの何気ない質問だったりするかもしれません。
そこで、そんなきっかけの一つを作るためのアプローチをご紹介します。
身近なビジョンでビジョン構築力を高める
ビジョンは何も、3年後、5年後、10年後といった長期なものばかりではありません。
たとえば、今日1日のビジョンをあなたは描いていますか?
「今日をどんな日にしたいか?」
「日常をどんな風に過ごしたいか?」
そんな身近なビジョンを描くことで、ビジョン構築力を高め、また、大きなビジョンへのヒントを得ることができます。
そこでおすすめなのが、こちらのツール。
最高の1日について (Test.jp 内「コーチヴィル」より)
朝起きてから夜眠りにつくまで、最高の1日を想像してみることで、自分が何を求め、どんな風に過ごしたいのかを探求することができます。
形式は日記風でも、スケジュール形式でもOK。まずは、今日一日をこんな風に過ごしたい、こんな日々だといい、という思いを描いてみましょう。
それに慣れてきたら、1年後にはこんな1日を、3年後にはこんな1日を、と視点を未来に移していきます。そうすることで、より先の、より大きなビジョンを描くことができるようになります。
要素分解でビジョンにつながるヒントをゲット!
多くの人にとって、いきなりビジョンの全体像を描くのは大仕事かもしれません。
そこでおすすめなのが、「要素分解」というアプローチです。
たとえば、「あなたが、今、望んでいることは?」
こんな質問なら答えやすくありませんか? こんな風になるといいな、という要素が重なり、つながり合うことでやがてビジョンも浮かんできます。
そのウォーミングアップとして使えるのがこちらのツール。
私が望むことの10のリストアップ (Test.jp 内「コーチヴィル」より)
このツールでは、シンプルに今最も望んでいることを10個リストアップします。
まずは直感的に10個リストアップしてみるといいでしょう。
またはもう少し欲張って、たとえば、仕事、プライベートなどのカテゴリー別にこのリストを1枚ずつ用意して、それぞれについて考えてみてもいいでしょう。
逆の発想からのアプローチもアリ!?
ビジョンを描くとなると、通常は「未来」に「実現したいこと」について考えがちですが、それではあまりアイディアが浮かんでこないという方に試してみて欲しいのはこちら。「未来」ではなく「現在」に、そして「欲しい」ではなく「不足」に目を向けるアプローチです。
それをサポートしてくれるのがこちらのツールです。
欠けているもの 100 (Test.jp 内「コーチヴィル」より)
このツールでは、生活や仕事において「欠けている」と思われるものを100個リストアップし、合わせてそれを得るための「リソース」や「サポート」についてもリストアップします。
「不足」は「望み」の裏返し。ちょっと視点を変えることで、また、たくさんリストアップすることで見えてくるものがあるはずです。
さて、いかがでしたか?
まずは、身近なビジョンを描いてみたり、ビジョンの構成要素を考えることで、より先の、より大きなビジョンも描きやすくなってきます。
ぜひこれらのツールを活用して、ビジョンを描くための「筋力」のようなものを高めてみてください。
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