部下などに対するコーチングの実践やセルフコーチングに使えるさまざまなツールを紹介するコーナーです。ツールをうまく使いこなして、コーチングをレベルアップさせましょう。
「自己認識」向上シリーズ(19)〜自分の「マネジメント力」を棚卸し、向上させよう パート2
2021年08月26日
近年、リーダーに不可欠な能力として注目されている「自己認識力」の向上をテーマに、役立つツールを毎回テーマ別にご紹介。
今回のテーマは、「マネジメント力」パート2です。
部下に成長し続けて欲しいと願うなら、まずリーダー自身が成長し続ける必要があります。
たとえば、次の2つの問い、あなたはどう答えますか。
この3ヶ月で、あなたは、
マネジメント力をどのくらい向上させてきましたか?
ここからの3ヶ月で、あなたは、
どんなマネジメント力を向上させたいですか?
ぜひこの2つの問いとともに、今回ご紹介するツールに取り組んでみてください。
そして、リーダーとしてのあなたの「ここまで」を棚卸しするとともに、「ここから」をデザインしてみてください。
チームに必要とされる「マネジメント力」とは?
まずご紹介するのは、10個の設問に答え、指導者としての市場価値向上力を測るこちらのテストです。
監修は、プロのフィジカルコーチとして、三浦知良選手をはじめ、数多くの代表選手を指導してきた喜熨斗勝史氏。数々のJリーグチームを渡り歩き、日本サッカー界の最高指導資格S級ライセンスも持つ喜熨斗氏は、指導者として常にチームに必要とされ、新天地で活躍してきました。
このテストでは、そんな喜熨斗氏の知見をもとに、部下育成に取り組むリーダーが意識したい10項目で、「指導者としての市場価値向上力」を診断します。
たとえば、次のポイント、あなたはいかがでしょうか?
「周囲のメンバーの強みや課題を見つけては、日々それに気づかせている」
「指導者である自分が主体ではなく、常にメンバーが主体という意識で接している」
「ティーチングとコーチングの使い分け方を理解し、実行に移している」
ただ回答するのではなく、ぜひ具体的に、日々のシーンを振り返り、今後増やしたいシーンをイメージしながら回答してみてください。そうすることで、現状の診断に止まらず、セルフコーチングの機会としても活用することができるテストです。
あなたのマネジメントスタイルは?
次に紹介するのは「管理型マネジャー」と「コーチ型マネジャー」の関わりや意識を対比して、全部で32項目のリストにまとめたこちらのツールです。
管理型マネジャーから コーチ型マネジャーになる(Test.jp 内「コーチヴィル」より)
たとえば、あなたは、AとB、どちらが近いでしょうか?
A:管理職であるという強い認識を持っている
B:グループの一員だという意識を持っている
A:リスクをおかさない
B:リスクをおかすことを考慮し、対処法を準備している
A:従来のやり方を大切にする
B:新しいやり方、可能性を作り出す
A:問題を解決する
B:問題が起こらないようにする
A:気にかけていることを伝える
B:気にかけていることを態度で示す
おわかりのとおり、Aは管理型マネジャー、Bがコーチ型マネジャーです。
ビジネスが多様化し、個性が求められる現代では、「コーチ型マネジャー」がさまざまな場面で求められることが多くなってきました。とはいえ、目的は「コーチ型マネジャー」になることではありません。
大切なのは、目の前の部下の力を活かし、あなたが率いるチームや組織をうまく活かせることです。
まずは、現状、自分がどちらの関わり方をしていることが多いかを認識した上で、部下の顔、チーム・組織の様子を思い浮かべながら、次の問いと共に、マネジャー・リーダーとして、まずはどんな変化に取り組むのかを考えてみてください。
部下の力や可能性をもっと活かすために、取り組むといいのはどの項目だろうか?
チームや組織をもっとうまくいかせるために、効果的なのはどの項目だろうか?
いかがでしたか?
まずはぜひ自分について活用してみてください。
そして次に1on1ミーティングなどで、次のリーダー候補やマネジメントに関わる部下とも活用してみてください。
※「マネジメント力」パート1は、こちら
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