eコーチングは、影響力を高めたいリーダーのためのわずか1分のミニコーチング体験。視点を変える質問と、すぐに試すことができるヒントで選択肢を増やし、リーダーとして起こすべき変化をいますぐ起こしてみませんか。
「質問」のつもりで、「質問のようなもの」をしていませんか?
2017年04月24日
部下の話を引き出すとき、気をつけなければいけないことがいくつかあります。その代表的なものは、相手が「はい」としか答えようのない質問をしてしまうことです。
実際、上司のする質問の多くは、部下に「イエス」を言わせるためのものです。
「元気か?」
「はい」
「仕事は順調か?」
「はい」
あるいは、自分の求めている答えに誘導するための質問もあります。
「今日のわたしのプレゼン、どうだったかな?」
「いやあ、さすが。感服いたしました」
それから、質問を使って相手を貶める、というのもあります。
「どうもわたしの求めている答えは、きみからは得られないようだね」
これは、最初から正解をもって質問しているわけで、正確には部下を試しているだけのことです。
これらを通して部下は学習します。
「適当に答えておこう」
「当たり障りのないことを答えておこう」
そして、上司は部下からほんとうに価値のある情報を引き出す機会を失うわけです。
部下の創造性を引き出すことは、部下育成の重要な課題のひとつです。創造性というのは、「Beyond」つまり、「超える」ときに生じます。これまでの思い込み、枠を超えるときに生まれるのです。ところが、正しい答えを要求し続けると、創造性はどんどん萎縮してしまいます。部下には、質問に対して、伸び伸びと自由でいられるようにしてやりたいものです。
もし、部下の創造性を引き出そうと思うのであれば、「イエス」を要求しないこと。そして、使えそうもないアイディアを1000は聞く覚悟をもつことです。
『正しい答えや「イエス」を要求し続けると、創造性は萎縮する。』
『 3分間コーチ 』(伊藤守著)より抜粋編集
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