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変革とは?変革の成功を左右する「2つの視点」
2019年01月22日
うまくいかないとき、私たちはそれまでの取り組みを否定しがちです。
しかし、実は単に道半ばなだけであって、何かもう1つプラスすることで道がひらけることも。
そこで、今回は「2つの視点」を切り口に、変革をうまくいかせるヒントを示す3つのコラムをご紹介します。
変革を成功させるリーダーは「ビジョン」の前に「リスク」を語る
多くの企業が、生き残りをかけて社員の意識や組織の変革を推進しています。
その責務を担うリーダーの多くが、社員の変革意識を鼓舞するために「まず、魅力的な未来のビジョンを描き伝えよう」と躍起になります。
しかし、ハーバード大学のジョン・コッター教授は、大規模な変革を考えている100以上の企業を調査した結果、失敗の理由は、社員に今なぜ、変わらなければいけないのか、その「危機感」を浸透できなかったことだ、と説きます。
変革をやり遂げるために必要な2つの要素
「部下に権限を委譲したが、気がつくと自分が手を動かしてしまっている」
「M&Aで人事制度やITシステムを統合したが、社員が積極的に協力せず、予定が遅れている」
組織に変革を起こそうとしても、進まない場合がよくあります。
変革の推進を阻む最大の要因は何なのでしょうか?
ハーバード・ケネディスクールで、リーダーシップの講義を35年間担当しているハイフェッツ氏は、その要因を「技術的問題 Technical Problems」と「適応課題Adaptive Challenges」の2つの要素から論じています。(※1)
まず、ハイフェッツ氏のいう「技術的問題」と「適応課題」の定義から見ていきましょう。
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https://coach.co.jp/view/20171025.html
※1『最難関のリーダーシップ――変革をやり遂げる意志とスキル』(栄治出版)
ロナルド・A・ハイフェッツ、マーティ・リンスキー、アレクサンダー・グラショウ (著), 水上雅人 (翻訳)
変革には「SA>LA」
企業を担うリーダーはいま、常に組織変革を問われている存在です。
組織論の第一人者でもあるエドガー・シャインは、組織変革が成功するための、ひとつの尺度として、「SA」と「LA」の関係性を説きます。
「SA」とは「Survival Anxiety」、つまり、生き残れるかという「危機感」と置き換えてもいいかもしれません。
「LA」は「Learning Anxiety」。新しいことを学ぶことへの「不安」を意味します。新しいことを学ぶことは、喜びでもありますが、一方で、何かしらの負荷や苦痛をもたらす可能性があります。特に現状に満足している人にとっては、その傾向が強くなります。
シャインは、変革が起こる前提を、「SA >LA」の状態としています。
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