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組織にコーチングカルチャーを築く #10 コーチングスキルが使われている場面(ICF調査レポートより)

組織にコーチングカルチャーを築く #10 コーチングスキルが使われている場面(ICF調査レポートより)

国際コーチ連盟(ICF: International Coach Federation)のリサーチレポート『 Building a Coaching Culture with Managers and Leaders (マネジャー、リーダーとともにコーチングカルチャーを築く) 2016 』を数回に分けてシリーズでお届けします。


#10 コーチングスキルが使われている場面

マネジャーおよびリーダーは、業績評価面談や、社員の能力開発のための対話において、同じくらいの頻度でコーチングスキルを使っている(図1)。こうしたコーチングの対話のなかで取り上げられる話題には、キャリアに関する希望や、キャリア・パス、スキル重視の成長、自信の構築、コミュニケーション・スキル、現在までのパフォーマンスの評価などが含まれ得る。この調査の参加者によると、コーチングスキルは、組織内で行われる非公式な会話においてよりも、正式な、または予定された話し合いの中で、より頻繁に使われる傾向がある。さらに、回答者が指摘しているのは、チームミーティングにおいてよりも、1対1の面談の中で、コーチングスキルを使うことが多いということだ。人事/人材育成/学習開発部門の参加者は、同様の回答をしてはいるものの、相変わらず、マネジャーおよびリーダーは、本人たちが言うほど頻繁にはコーチングスキルを活用していないと考えている(図2)。

図1

図2

注:端数処理のため、回答の合計が100%にならないことがある。

コーチ型マネジャーおよびリーダーは、ふだんの日常の会話から、直属の部下のパフォーマンスと開発の両方をカバーする計画的なコーチング・セッションまで、様々な活動にコーチング・コンピテンシーを適用している。一部の人にとっては、この切り替えは混乱を生むことがあり、コーチ専用のトレーニングが不十分なマネジャーおよびリーダーは、自らの役割を、より複雑で曖昧なものに思うかもしれない。しかしながら、マネジャーとしての関わりとコーチとしての関わりは、シームレスに見えなくてはならない。ある回答者はこう言う。

「マネジャーは、コーチング(社員が自分の進むべき道を見つけられるようにする)と、指示命令(特定の行動を要求する)あるいは支援(社員に自分でやらせてみて、必要なときにそこにいる)の違いを理解する必要があります。とはいえ、コーチングスキルを、リーダーシップやマネジメントやコミュニケーションといった他のスキルから切り離して考えるべきだとは思いません。わたしたちは、それが〝コーチングスキル〟だと明言せずに、コーチングスキルを人に教えることができるのです。そうすることによって、コーチングスキルは、マネジメントやリーダーシップやコミュニケーションにおいて、自然に使われるスキルとなるのです。」

上司部下間での活用とは異なる、コーチングのスタイル

コーチングスキルを使う状況(場面)に関しては、階層的なもの(コーチ型マネジャーおよびリーダーが直属の部下に対して行う)に加えて、別のコーチングの場面と、社内外のコーチング活用手段についても触れておく必要がある。

ピア・コーチングは、異なる職歴をもつマネジャー、リーダー、あるいは一般社員が、お互いから学び合うものだ。指揮命令系統から離れると、アイデアや懸念事項を自由かつオープンに共有できるようになる。

チーム・コーチングは、スポーツチームに由来するコーチングとかなり似ている。ここでは、仲間から学ぶ機会を増やす力が働くが、管理が難しいことがある。組織をまたがるコーチングは、2者間、あるいはそれ以上の組織間でのコラボレーションを伴う新しい領域だ。

最後に、バーチャル社員およびバーチャル・チームの活用の増加は、ネットワーク上でのコーチングや、eコーチングといったテクノロジー・ソリューションの必要性を導くものだ。コーチング文化のステークホルダー(関係者たち)は、どのコーチングの場面と活用手段が、自分たちの組織に最適なのかを見極める必要がある。

【翻訳】 Hello, Coaching! 編集部

【原文】
Building a Coaching Culture with Managers and Leaders (2016); International Coach Federation in partnership with Human Capital Institute

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