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組織にコーチングカルチャーを築く #11 マネージャーやリーダーがコーチングスキルを使うよう教育する(ICF調査レポートより)
2017年03月10日
国際コーチング連盟(ICF: International Coach Federation)のリサーチレポート『 Building a Coaching Culture with Managers and Leaders (マネージャー、リーダーとともにコーチングカルチャーを築く) 2016 』を数回に分けてシリーズでお届けします。
#10 マネージャーやリーダーがコーチングスキルを使うよう教育する
ビジネスリーダーや、人事/人材育成/学習開発部門の専門家は、マネージャーやリーダーが、充分なトレーニングと実践の時間がなくても、コーチングスキルをうまく使えるなどと考えてはいけない。職場においてコーチングスキルを使いこなせるようになるには、3ヶ月から6ヶ月はかかる。
最近の人事部や学習開発部のコーチやリーダーを対象にした調査によれば、マネージャーには、継続的なコーチングや、フィードバックを社員に与えるために必要なスキルが欠如しているという。平均すると、マネージャーの43%が、社員を開発し、コーチするためのトレーニングを受けていて、彼らが1年間に受けるトレーニングは約12時間となっている。
質の高い(そして認可された)コーチ専門のトレーニングは、体験型で、オン・ザ・ジョブ・ラーニング(実地学習)の機会を含むものでなくてはならない。クリティカル・シンキングと内省の機会に加えて、現場での適用を重視する必要があるのだ。
理想的には、トレーニングは新しいスキルと知識の習得を促し、あるテーマに関して、態度とマインドセットのシフトを促すものでなくてはならない。
コーチングを学びたいと考えているマネージャーやリーダーは多い
現在コーチングスキルを使っていないマネージャーおよびリーダーや、人事/人材育成/学習開発部門のコーチは、多くの場合、コーチングスキルを学んで、実践したいと強く願っている。全体では、現在コーチングスキルを使っていない調査回答者の5人中4人以上(82%)が、トレーニングを受けることを検討していると述べている。
人事/人材育成/学習開発部門の回答者(84%)は、マネージャーおよびリーダー(77%)と比べて、より強くトレーニングを望んでいる。次の回では、コーチ専用のトレーニングが、これらのグループに望ましいと考えられている理由について、自由回答のいくつかを取り上げる。
コーチング文化の醸成にはトレーニングは欠かせない
コーチング文化の浸透している組織は、より効果的なトレーニングを実施している。こうした組織に所属する回答者の88%が、現在行われているトレーニングが期待に応えるものだと答えているのに対し、その他の組織に属する回答者の場合はその割合が43%だった(図1)。コーチング型マネージャーおよびリーダーのためのトレーニングは、コーチング文化を醸成する上で、とても重要な要素となる。
コーチング文化の浸透している組織に所属する回答者の87%が、現行のトレーニングがコーチング文化の醸成に役に立っていると答えているのに対し、その他の回答者の場合は、この割合が43%にとどまっている。
【翻訳】 Hello, Coaching! 編集部
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