Global Coaching Watch

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2022年、エグゼクティブ・コーチングのトレンド

【原文】Executive Coaching 2022: Future Trends | by Brian O. Underhill, Ph.D
2022年、エグゼクティブ・コーチングのトレンド
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2020年~2022年のエグゼクティブ・コーチング業界のトレンドは、一体どうなっているだろうか?認定の取得が必須になるだろうか?コーチング料金は下がるだろうか?AIがコーチにとって代わるようになるだろうか?

「Executive Coaching for Results(結果につながるエグゼクティブ・コーチング)」という、業界全体を対象にしたアンケート調査がある。このアンケートでは、1,000社近くのコーチングを実施しているコーチ型マネジャー、専任社内コーチ、社外コーチを対象に、さまざまなトピックに関して調査が行われた。アンケートの参加者は、「以下の項目は、2020年~2022年の間にエグゼクティブ・コーチング業界でトレンドになる可能性はあるか?」という質問に回答した。

2020年ー2022年、エグゼクティブ・コーチング業界でトレンドになる可能性がある項目とその割合
順位 コーチ型マネジャー 専任社内コーチ 社外コーチ
リーダーシップ開発プログラムにコーチングが加わる(86%) リーダーシップ開発プログラムにコーチングが加わる(89%) リーダーシップ開発プログラムにコーチングが加わる(89%)
コーチ型リーダーのトレーニング(組織内のリーダーにコーチングスキル教育を実施)(83%) コーチ型リーダーのトレーニング(組織内のリーダーにコーチングスキル教育を実施)(89%) ミレニアル世代のリーダーに対するコーチング(85%)
外部のエグゼクティブ・コーチングが増加する(80%) 社内コーチング(84%) チームコーチング(84%)
ベンダーの絞り込みによりエグゼクティブ・コーチングが集中化/合理化される(78%) チームコーチング(83%) コーチ型リーダーのトレーニング(組織内のリーダーにコーチングスキル教育を実施)(84%)
チームコーチング(78%) ミレニアル世代のリーダーに対するコーチング(82%) 外部のエグゼクティブ・コーチングが増加する(83%)
認定を受けたコーチが求められるようになる(75%) グループコーチング(80%) 社内コーチング(81%)
グループコーチング(75%) ベンダーの絞り込みによりエグゼクティブ・コーチングが集中化/合理化される(79%) ベンダーの絞り込みによりエグゼクティブ・コーチングが集中化/合理化される(78%)
社内コーチング(72%) 外部のエグゼクティブ・コーチングが増加する(75%) グループコーチング(78%)
コーチング管理システム(コーチング・セッションのオンライン実施管理)の利用が広がる(72%) コーチング管理システム(コーチング・セッションのオンライン実施管理)の利用が広がる(74%) コーチング管理システム(コーチング・セッションのオンライン実施管理)の利用が広がる(74%)
ミレニアル世代のリーダーに対するコーチング(71%) 認定を受けたコーチが求められるようになる(74%) 認定を受けたコーチが求められるようになる(74%)
コーチングのスーパーバイズが普及する(69%) アプリベースのコーチング・プラットフォーム(非常に低コストのバーチャルコーチング)が業界で重要な役割を担うようになる(67%) コーチングのスーパーバイズが普及する(65%)
アプリベースのコーチング・プラットフォーム(非常に低コストのバーチャルコーチング)が業界で重要な役割を担うようになる(67%) コーチングのスーパーバイズが普及する(67%) アプリベースのコーチング・プラットフォーム(非常に低コストのバーチャルコーチング)が業界で重要な役割を担うようになる(63%)
コーチング料金が下がる(コモディティ化する)(57%) コーチング料金が下がる(コモディティ化する)(55%) コーチング料金が下がる(コモディティ化する)(57%)
AIが最終的に人間のコーチにとって代わる(38%) AIが最終的に人間のコーチにとって代わる(38%) AIが最終的に人間のコーチにとって代わる(38%)
(%):7段階評価で上位の「可能性がある」および「可能性が高い」と回答した人の割合
回答者数:企業のマネジャー(45~47)、社内コーチ(65~68)、社外コーチ(508~529)

リーダーシップ開発にコーチングは必須となる

どの回答者も、「リーダーシップ開発プログラムにコーチングが加わる」を今後数年の間に生じる可能性が最も高いトレンドであると答えている。これは私自身も実感していることである。既存のリーダーシップ開発プログラムにコーチングを取り入れている組織はますます増えている。

平均して見ると、2番目に多かった回答は、「コーチ型リーダー(Leader-as-coach)のトレーニング(組織内のリーダーにコーチングスキル教育を実施すること)」である。3番目に多かった回答は、「チームコーチング」、つまり、チーム全員にコーチングを実施したり、コーチングを受けた人材から成るチームを組織的に作り出すことだ。

将来のトレンドのうち、起こる可能性が最も低いと見られているのは、「AIが最終的に人間のコーチにとって代わる」(38%)である。「コーチング料金の低下」は、それよりも若干可能性が高い(55~57%)と考えられている。

3つの回答者グループ間で大きな違いが見られたのは、次のような点である。

  • 「ミレニアル世代のリーダーに対するコーチング」については、コーチ型マネジャー(71%)と比較すると、社外コーチ(85%)と専任社内コーチ(82%)のグループのほうが、はるかにトレンドになる可能性が高いと考えている。

  • 「社内コーチング」は、コーチ型マネジャー(8位、72%)よりも専任社内コーチ(3位、84%)に好まれている。

  • コーチ型マネジャーの4位の回答は、「ベンダーの絞り込みによりエグゼクティブ・コーチングが集中化/合理化される」である。一方、この項目は専任社内コーチと社外コーチのグループでは7位である。

コーチングは様々な形で組織に浸透し続ける

「Executive Coaching for Results」の調査は今回が3度目の実施であり、2005年と2013年にも実施されている。これからのトレンドとして「社内コーチング」を選んだコーチ型マネジャーの割合については、2013年は59%であったが、今回の調査では72%と、明らかな増加が見られる。「外部のエグゼクティブ・コーチングが増加する」と回答したコーチ型マネジャーの割合については、77%(2013年)から80%へと若干増加した。「コーチング料金が下がる(コモディティ化する)」と答えた人の割合は、2013年(57%)よりも減少した(27%)。その他のトレンドについては、アンケートの質問が変わったことにより比較することができなかった。

このアンケートで明らかになった事実のうち、業界にとって最も心強いものは、おそらく、さまざまな形でのコーチングの利用(グループコーチング、チームコーチング、社内コーチングなど)が今後5年間で増加すると考えられていることだろう。

【筆者について】

ブライアン・O・アンダーヒル博士(Brian O. Underhill, Ph.D)は、世界最大規模のエグゼクティブ・コーチング・ファームであるコーチ・ソース(CoachSource)の創設者/CEO。マーシャル・ゴールドスミス(Marshall Goldsmith)のエグゼクティブ・コーチング事業に従事する経験を持ち、グローバル企業でのエグゼクティブコーチの他に講演活動なども世界各国で行っている。

【翻訳】Hello, Coaching! 編集部
【原文】Executive Coaching 2022: Future Trends (2018年2月27日にICFのCOACHING WORLDに掲載された記事の翻訳。ICFの許可を得て翻訳・掲載しています。)


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