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クロスファンクショナルチームを成功に導く3つのコツ

【原文】How to Lead Effective Cross-Functional Teams
クロスファンクショナルチームを成功に導く3つのコツ
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クロスファンクショナルチームのコラボレーションを成功させるために、リーダーが取り組むべき重要なタスクが3つある。

リーダーを悩ます部門を超えたコラボレーション

デジタル世界の急激な変化により、長い間組織の各部門を隔てていた壁が壊れつつある。現代のビジネスのスピードに遅れずに、成功、適応、イノベーションを実現するには、さまざまな部門を最初から同じプロジェクトに関与させ、新しい取り組みの開始を遅らせることがないよう、それぞれのニーズを確実に満たす必要がある。

MIT スローン・マネジメント・レビューとデロイトが実施した「Coming of Age Digitally(デジタル成熟度)」の調査のとおり、優れたリーダーとなるためには、従業員の「境界を越えたコラボレーション」をこれまで以上に推進しなければならない。

これは困難な仕事だ。直属の部下が数名しかいないチームを管理するには、どうすればよいだろうか?複数のマネージャーで責任や課題を負う場合はどうしたらよいのか?意見が分かれた場合、誰が最終的に決定するべきか?

部門横断型(クロスファンクショナル)のプロジェクトは崩壊する場合が非常に多い。マッキンゼーによると、多くの企業では「プロセスと情報の所有権が細分化され、強固に守られている。役割は特定部署の要件に基づいて設計されており、その結果、組織内部が複雑になり、必要な部門間のコラボレーションを妨げている」という。

部門横断型プロジェクトをうまくいかせるためのヒント

しかし、組織でこの問題に取り組めば、収益に大きな影響を与えることができる。MIT スローン・マネジメント・レビューとデロイトが3,500人以上のマネージャーを対象に実施した調査によると、「最もデジタル化が進んだ企業、つまり、プロセスの改善、組織全体の人材への関わり、また、新しい価値を創造するビジネスモデルを推進するためにデジタル技術/機能をうまく導入している企業は、部門横断的なコラボレーションを実行できる可能性がはるかに高い」という。

私は過去2年間、顧客管理システムの改善に重点を置いた大規模な部門横断型プロジェクトのリーダーを務めてきた。組織内のさまざまなグループにおいて、インフラストラクチャーの重要な部分を変更したり拡張させたりする必要があった。私たちは、事業部をはじめ、リスク管理、税務、技術、製造、財務、国際、法務、コンプライアンスの各部門から人材を集めた。

私は早い段階で、このプロジェクトをうまく率いるには次の3つの重要なタスクに取り組む必要があることに気づいた。どのタスクもコミュニケーションを中心としたものである。

1. 共通の課題を材料に賛同を得る

部門横断型のプロジェクトを成功させるには、まず解決すべき主要な問題について大筋の合意を得る必要がある。これは想像よりも難しいことだ。サイロの中で何年も過ごしてきた人々は、他の部門が直面している課題を聞くことに慣れていないかもしれない。聞く気はあっても、それらについて考える余裕がないかもしれない。

まず、各部門の関係者からプロジェクトに必要なものに関する情報を収集し、問題点を特定することが重要である。次に、最初のミーティングで、中核となる問題にひもづくすべての課題に関して、具体的な事実とデータを用意する。そして、そのプロジェクトが自分たちの日々の仕事に関係していることを全員に理解してもらう。

賛同を得るもう1つの方法は、類似のプロジェクトを実施した他の企業の実例を紹介することだ。そのためには、事前に調査することが重要である。そのプロジェクトによる変革が、各部門の問題解決とひいては会社全体の改善にどのようにつながったかを示す。コラボレーションを成功させるためには、すべての参加者が仕事を成し遂げる情熱を共有する必要がある。

2. リソースの配分を公平に取り決める

プロジェクトに関わるすべての部門は、特に資金とスタッフの時間の形で、リソースを提供することになる。ここで重要なのは、各部門がプロジェクトの成功からどれだけの利益を得られるかということに注意することだ。必ずしもリソースの負担を均等にするべきではないことが多い。

このプロジェクトは私の部門に最も大きな利益をもたらすものだった。しかし、他の部門にも大きな利益をもたらすものでもあった。そこで部門間で協議を行い、それぞれの部門がプロジェクトにどれだけリソースを提供するか、細かく検討した。

負担の配分を固定する必要はない。プロジェクトの初期段階では、ある部門が他より多くのリソースを負担して、後の段階になったら負担の配分を変えてもよい。また、常に予期しない事態が発生するため、再交渉に備えるとともに、柔軟に対応する必要がある。

3. 共通の基盤を見つける

プロジェクトの実施中、各部門からさまざまな懸念、不満、経験による知見が出てくるだろう。管理部門は、新しいソフトウェアの権限設定に問題が起きる可能性に気づくかもしれない。法務部門やコンプライアンス部門は、予期せぬリスクを認識するかもしれない。

マネージャーは機敏に対応し、各部門のプロジェクト関係者の懸念を真剣に受け止め、このような新たな問題点に迅速に対処する必要がある。ある部門が問題を提起したにもかかわらず、チームがそれを検討せずにプロジェクトを続行した場合、チームの作業の一部が無駄になる可能性がある。また、その場合はチーム全員が損失をこうむることになる。

パートナーであるという姿勢

私のチームは2年間で、あるプロジェクトの3つのフェーズのうち2つを完了し、初期段階の成果を確認した。先日、同僚のマネージャーの一人にこう言われた。「私たちはプロジェクトを通して『パートナー』となり、今や自分のスタッフとプロジェクト全体の成功をともに見守っている。」

とはいえ、ここまでの道のりは楽なものではなかった。部門横断型のプロジェクトを完遂するには、いくつかの問題を乗り越えなければならない。下された決定を不服に思う人もいれば、自分のニーズの一部が満たされていないと感じる人もいる。

そうなった場合、私たちは異なる意見を「正しいか間違っているか」で判断するのを避けるべきである。そうではなく、自分たちはすべてのステークホルダーのために最善を尽くし、納得の行く結果が得られることを望んでいるとはっきりと伝えることが重要である。

【筆者について】

チャッド・ダイヤー(Chad Dyar)氏は、OnDeck Capital社のセールス・イネーブルメント部門ディレクター。

【翻訳】Hello, Coaching! 編集部
【原文】How to Lead Effective Cross-Functional Teams
(2019年4月9日に『MITスローン・マネジメント・レビュー』に掲載された記事の翻訳。同機関の許可を得て翻訳・掲載しています。)
Used with permission from MIT Sloan Management Review. All rights reserved.


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