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もし、あなたが「退屈なリーダー」だと思われたら?

【原文】When being boring happens to good leaders
もし、あなたが「退屈なリーダー」だと思われたら?
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私が一緒に仕事をしているチームの中には、ときおり退屈なリーダーのもとで仕事をしている人がいて、これは問題だ。多くの場合、その状況を示す兆しは明らかで、経営チームと仕事をともにした経験があれば、そのような状況は簡単に見抜くことができる。

たとえば、チームメンバーは会議中に、他の関係のない仕事をしながら参加しており、あまり発言もなく静かで、リーダーから呼ばれたときだけ考えを述べることが多い。当然ながら、チームメンバーは会議で話し合われたことをほとんどといってよいほど覚えていない。その結果、チームでは同じトピックについて、より退屈な会議や議論が繰り返されることになるのだ。

「退屈である」ことは、無害ではないし、かといって興味深い概念でもない。これは、リーダーやチームにとって深刻な結果をもたらす"行動"だ。なぜなら、生産性と実行力に悪影響を及ぼすことが実際にあるからだ。退屈なリーダーは、パフォーマンスの低いチームを生み出してしまう。退屈なリーダーが率いるチームは、コンプライアンスや仕事の遂行のみを重視し、より前向きにチームメンバーと一緒に仕事をしようとするエネルギーに欠けることが多い。退屈なリーダーは、自分の行動パターンに気づいていないことが多く、その結果、自分のリーダーシップ・スタイルがチームに大きな損害を与えていることに気づいていない。退屈なリーダーシップ・スタイルが、他人の最高の状態を引き出すことはまずないのだ。

では、退屈なリーダーとはどういう意味だろうか?その問いの答えに、あなたは驚くかもしれない。

リーダーは誰でも少し退屈になることがある

「退屈な」という言葉を聞くと、それは自分のことではなくほかの誰かに当てはまることだと思いがちだ。私個人としても、他人から退屈な人だと思われるのは嫌なのだが、現実はこうだ。

「退屈な」の反対の意味は、「カリスマ的」でも、「活力がある」でも、「饒舌な」のどれでもない。私たちはこの言葉を聞くと、単調な声で無味乾燥な話題をダラダラと話す人のイメージを思い浮かべるので、それが自分以外の人に当てはまることだと思ってしまう。

しかし職場において、退屈なリーダーシップとはそれとは異なり、聞き手への意識が欠如していることが多い。つまり、退屈なリーダーだとみなされるときというのは、リーダーが自分にとって重要なことは、他のメンバーにとっても同様に重要であるはずだと思い込んでいることが理由なのだ。しかし、必ずしもそうではないことを私たちは経験上知っているだろう。

このような意識の欠如により、退屈なリーダーは相手の話を聞くことよりも自らが話す時間が多くなりがちで、質問もほとんどせず、スライドを読んだり、情報を報告したりする。そしてなぜ会議中に聞き手が静かになったり、反応がなくなったりするのかと不思議に思うのである。

「退屈」の反対はカリスマ的ではなく、好奇心を持つことである

退屈な人になってしまう習慣を変えたいのであれば、非常に皮肉な、しかし効果的なところから始めるといい。あなたの聞き手は何も興味を持っていないと仮定するのだ。たとえ聞き手が取締役であっても、投資家であっても、CEOであっても、たとえあなたが非常に重要な問題について話していたとしてもだ。このような皮肉な視点からスタートすると、自分自身により良い問いを投げかけ、自らが聞き手に対して深い好奇心を抱かざるを得なくなる。

たとえば、役員たちは、あなたがどのように顧客価値提案を進捗させたかについて関心を持っているはずだと考えるのではなく、自分自身にこのような問いかけをしてみることもできる。

「もし、役員たちがこの件に関心がないとしたら、彼らは何に関心があるのだろうか? 」「そのことと、私たちの顧客価値提案の進捗との間には、どんな関係があるのだろうか?」もしくは、こうも考えるかもしれない。「なぜ私は、彼らがこのアイディアに対して、自分が考える価値と同じ価値を見出すはずだと考えているのだろうか?」「これが彼らにとってもいいアイディアである理由は明らかになっているだろうか?」 と。

またこんなセルフクエスチョンも有効かもしれない。「もし、自分が役員の一人だとしたら、なぜそもそも顧客価値提案に焦点を当てようと思ったのかについて、覚えているだろうか?理解が及んでいるだろうか?」聞き手は、あなたのアイディアの価値と、その価値がどのように自分たちに関係するのかを理解して初めて、目の前の議題に関心を持つ。私たちがそのことに気づいていないと、つまり退屈なままでいると、聞き手のためにその点と点と繋げることをつい、忘れてしまう。

退屈でいることをやめたいなら、退屈なことは話さない

数年前、私はある監査役が発表する報告書に関する会議に招待されたが、正直言って、退屈で眠くなるような会議になるだろうと予想していたので、あまり乗り気ではなかった。ところが、この会議が、私がこれまでに参加した中で最高の会議だと感じたときの私の驚きを想像してみて欲しい。

そのように思わせたのは、それを開催したリーダー自身のあり方だった。法律が改正され、会社全体の報告のプロセスが大幅に変更されることになったため、彼は会議を招集した。このような変更を行うことがいかに困難か、チームにとっていかに大変か、仕事量を管理することがいかに難しいかということに焦点を当てることの方が、そのリーダーにとっては容易だっただろう。

もちろん、このリーダーは、それらの課題を直視し対処した。また、従業員がもつ懸念がもっともなことであると理解していた。しかし、そのリーダーは未来にも目を向け、この取り組みが完了したら、どんな未来が待っているのかを力説したのだ。そして、プロジェクトが完了する6カ月後の状態を聞き手にイメージさせたのだ。

彼がチームを議論に巻き込んでいく際に、チームメンバーの反応を観察していたのは非常に興味深いことだった。彼らは最初はこの改正に対してパニック状態になっていたが、次第にこの取り組みは監査チームをより良い状態にできるものだと考えるようになったのだ。彼らは、「報告書に関する変更は、短期的には面倒かもしれないが、長期的にはこれまで嫌々取り組んでいたほとんど価値のない大量の報告書作成から、脱却できるだろう」と考え始めたのだ。

バランスをシフトさせるには

何が難しいか、何が大変か、何がチャレンジとなるのかについて話すのは容易だが、問題は、そのような話は退屈で誰もやる気を起こさず、自分たちを立ち往生させることだ。仕事量やリソースの不足、私たちがいかに忙しい状況か、マーケットがいかに厳しいか、困難な四半期を乗り越えたばかりだ、などという話は退屈になるばかりだ。

企業内ではこのようなことが頻繁に起こっているのである。それは、非常に非生産的である。というのも、たいていの場合、そこでの議論は状況がいかに厳しいかというところから発展することがないからだ。

まず、あなたがこのパターンに陥っていないかどうか、意識してバランスを変えてみて欲しい。そうすれば、解決策や将来について、あるいは別の結果を得るために私たちがコントロールできることについて話せるようになる

退屈な人であることは性格的な欠点ではなく、誰にでも起こりうることだ。しかし、簡単な行動の変化だけで、この状態はすぐに改善できる。まずは、次のような問いを自分に投げかけてみて欲しい。

私が主催する会議に他の人は果たして積極的に参加しているだろうか?
私の話は課題や、それがいかに大変なものかということばかりになっていないだろうか?
メンバーは私を良い影響を与えている人だと表現するだろうか?
私は十分な傾聴と質問をしているだろうか?

上記の問いに自分はどう答えるかということに関心を持ち、どこに変更を加えることができそうかを考えてみて欲しい。それをやってみる価値は十分にあるはずだ。なぜなら、他人を鼓舞し巻き込むことができれば、自分自身も鼓舞され活力を得ることができるのだから。


【筆者について】
エリザベス・フリードマン(Elizabeth Freedman)氏は米国BTS Bostonのエグゼクティブ・アドバイザー兼コンサルタント。Cレベルのリーダーやチームの業績向上に向けたコンサルティング、コーチング、ファシリテーションを提供している。

【翻訳】Hello, Coaching! 編集部
【原文】When being boring happens to good leaders(2022年4月22日にBatesのResearch and Resourcesに掲載された記事の翻訳。Bates Communications Inc.の許可を得て翻訳・掲載しています。)Article translated with permission of © Bates Communications 2022


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