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組織にコーチングカルチャーを築く #0 エグゼクティブ・サマリー(ICF調査レポートより)

組織にコーチングカルチャーを築く #0 エグゼクティブ・サマリー(ICF調査レポートより)

国際コーチ連盟(ICF: International Coach Federation)の最新リサーチレポート『 Building a Coaching Culture with Managers and Leaders (マネジャー、リーダーとともにコーチングカルチャーを築く) 2016 』を数回に分けてシリーズでお届けします。


#0 エグゼクティブ・サマリー

コーチングは、従来、エグゼクティブのための開発ツールとして使われてきたが、多くの組織で、その利用は、あらゆる年齢およびキャリア・ステージにいる人たちへと広がっている。その理由は、コーチングには、社員の能力を向上し、エンゲージメントを高め、開発する効果があると認める組織の決定権者の数が増えているからだ

コーチングを受ける社員の顔ぶれが変われば、その活用方法(どんな形のコーチングを使うか)も変わってくる。ますます多くの組織が、社員の認識を生み出し、行動の変化を促すために、コーチングの知識やアプローチ、スキルをもつマネジャーやリーダーを使うようになっている。「コーチングカルチャーの浸透している組織」は、「プロのコーチ」や「コーチ型マネジャーおよびリーダー」の価値を認め、彼らに投資することによって、あらゆる階層にいる社員が、各自のスキルを磨き、彼らの価値を高めて、仕事の目標を達成できるようにしている。

HCI(Human Capital Institute)とICF(International Coach Federation 国際コーチ連盟)が共同で、過去3年にわたヒューマン・キャピタル・インスティチュート(以下 HCI)と国際コーチ連盟(以下 ICF)は、3年間に渡り、共同で「組織におけるコーチング」の実態を調査した。人事(HR)、学習開発(L&D)、人材管理(TM)部門の専門家、リーダーおよびマネジャーの計約900名を対象としたこの調査の主な結果は以下となる。

「コーチングカルチャーが浸透している企業」の事例

・回答者の組織の17%は、コーチングカルチャーが浸透している。これらの組織では、「社員エンゲージメント」が高い(「エンゲージメントが非常に高い」を選んだ社員は62%。一方、そうでない組織では、これが50%だった)。

「コーチングカルチャーの浸透している組織」では、近年の収益が同業他社グループを上回っている(51% がそのように回答しているのに対し、そうでない組織は38% だった)

コーチングは、多くの人材や組織の業績に影響を与えているが、すべての問題の解決策というわけではない。

・・「チーム機能」の向上、「社員エンゲージメント」の向上、「生産性」の向上は、コーチングの成果としてトップに挙げられており、全回答者の半数以上がそう答えている。

コーチングスキルを使う「時間」と「責任」の欠如が、コーチングスキルを活用する上での最大の障害であると報告されている。

3つのコーチング活用方法(社外コーチ、社内コーチ、コーチ型マネジャーおよびリーダー)のすべてを利用することが、コーチングカルチャーの浸透と相関関係にある。

・「コーチングカルチャーの浸透している組織」で働いている回答者の64%が、3つのコーチング活用方法のすべてが使われていると答えている。コーチングカルチャーの浸透していない組織の場合、これが33%だった。

過去のHCI/ICFの調査と比較すると、「自分の組織では、『プロのコーチ』を使っている」と答えた回答者の割合は減少している。

・「コーチ型マネジャーおよびリーダー」は、最も一般的な活用方法となっている。その利用は、2014年から9%増加している。

「信頼の構築」、「倫理規範の適用」、「アクティブ・リスニングの実践」が、マネジャーおよびリーダーにとって最も重要なコーチング・コンピテンシーだという結果となっている。

・ICFのコア・コンピテンシーは、「コーチングの同意を交わす」を除き、そのすべてが高く評価されている。

マネジャーがコーチングスキルを使えるようにするためのトレーニングは、コーチングカルチャーを築く上で重要な要素となっている。

・「コーチングカルチャーの浸透している組織」の回答者の87%が、現在、マネジャーおよびリーダーがコーチングスキルを使えるようにするために実施されているトレーニングは、コーチングカルチャーの構築に役立っていると回答している。一方、その他の組織の場合、これが43%だった。

回答者の16%が、自分の組織では、マネジャーおよびリーダーに対して、プロ・コーチ団体より認定または認可されたコーチ専用のトレーニングを提供する予定だと回答している。

・「コーチ型マネジャーおよびリーダー」は、ほとんどの場合、学習開発部、人事部、社内コーチによるトレーニングを受けている。


#1 キーワードの定義

コーチング

コーチとクライアント(部下)がパートナーとなり、思考を刺激する、創造的なプロセスを通じて、個人として、また職業人として、潜在能力を最大限に発揮できるようにすること。

プロのコーチ

クライアント(部下)が、個人として、また職業人として意義のある結果を出せるよう「継続的なパートナーシップ」を提供する人のこと。コーチの仕事は、クライアント(部下)が既に持っているスキル、リソース、クリエイティビティを高めることにある。

社内コーチ

その組織の社員でもあるプロのコーチで、「コーチする」という「責任」が、その職務内容に明記されている人。

社外コーチ

自営もしくは、他のプロのコーチと提携してコーチング事業を展開するプロのコーチ。

コーチ型マネジャーおよびリーダー

コーチングの知識、アプローチ、スキルを使って、(クライアント/部下の)認識を高め、行動の変化を後押しするリーダー。

コーチ専門トレーニング

「コーチングのコンピテンシー」と/あるいは「コーチングの技術(テクニック)をいかに使うか」を教えるトレーニング。プロのコーチとしてコーチングを実践できるよう考案された理論とコーチングのコア・コンピテンンシーを網羅している。

認定コーチ・トレーニング・プログラム

プロコーチ団体に認定されるのに必要な厳正な基準を満たしたコーチ専用のトレーニング・プログラム。


【翻訳】 Hello, Coaching! 編集部

【原文】
Building a Coaching Culture with Managers and Leaders (2016); International Coach Federation in partnership with Human Capital Institute

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