部下などに対するコーチングの実践やセルフコーチングに使えるさまざまなツールを紹介するコーナーです。ツールをうまく使いこなして、コーチングをレベルアップさせましょう。
「1on1」に使えるチェックテスト(2) リーダー候補の部下と扱うテスト Part 1「リーダー力」を備える
2020年04月16日
上司にとっては、対話の話題づくりに。
部下にとっては、自分を様々な視点で見つめ直す機会に。
そんなきっかけづくりに役立つオンラインチェックテストを、毎回違った切り口で2つずつ紹介していきます。
今回の切り口は、
リーダー候補の部下と扱うテスト Part 1「リーダー力」を備える
組織の中でチームリーダーへの抜擢やマネージャーへの昇進が検討されるとき、その判断軸としてその人自身の実績(プレーヤーとしての実績)がまだまだ重視されるのではないでしょうか。
ゆえに、チームリーダーやマネージャーになってはじめて、新たに求められる能力や役割に気づき、戸惑う新任者も少なくありません。
そこで、チームリーダーやマネージャーになる前に、そうした能力開発に目を向ける機会を提供してみてはいかがでしょうか。
今回は、そんなチームリーダーやマネージャー予備軍の部下との1on1に、さりげなく取り入れたいチェックテストを2つご紹介します。
もちろん、すでにチームリーダーやマネージャーとして試行錯誤している部下とのスキルアップテーマとしてもご活用ください。
優秀だからこそ、意外と苦手になりがちなこととは?
Test.jp 仕事を任せる能力(無料)リーダー職やマネジメント職になって一番戸惑うのは、この「仕事を任せる」という点ではないでしょうか。特に、仕事の実績が評価されてチームリーダー、マネージャーになる人ほど、注意すべき点でもあります。なぜなら優秀ゆえに、自分でやった方が早い、となりがちだからです。
しかし、チームリーダー、マネージャーともなれば、多少時間や労力をかけてでも、仕事を任せることで、メンバーや部下を活かし、チーム力を上げていく必要があります。
そこでチェックしておきたいのが「仕事を任せる能力」です。
このチェックテストでは、仕事を任せる能力を測る32の項目に、「あてはまらない」「あまり」「ときどき」「いつも」の4段階で答えることで、仕事を任せる能力のスコアとその特徴を診断することができます。
それと合わせて、「人に仕事を任せる10の理由」というTIPSも表示されるので、なぜ仕事を任せる必要があるのか、その目的と意味について、改めて検討する機会を提供することができます。
また、診断のための32項目の一つひとつが「任せる能力」を開発する具体的なヒントにもなります。
診断結果や項目を見ながら、
「仕事を任せることがなぜ必要なのか?」
「仕事を任せるために具体的に変化させるべきことは何か?」
について考え、話し合うきっかけづくりにぴったりのテストになっています。
チームをうまくいかせる意思決定の仕方とは?
Test.jp 意思決定の傾向(無料)チームを率いるようになれば、それまで以上に頻度・質ともに求められようになるのが「意思決定」です。
こちらのテストでは、どのように意思決定するのか、決断を下すプロセスのタイプを診断できます。意思決定についての10の項目に答えると、自分が「反射的に決定するタイプ」「一貫性のあるタイプ」「いろいろと考えて決定するタイプ」のいずれのタイプかが示されます。
この診断結果として示される内容以上に重要なのが、自分の周りで現実に起こっていることと結びつけて考えることです。
診断結果や各項目を回答したときに想定した場面を振り返りながら、現状の決断の仕方が、
- 実際に、仕事の成果やチームの状態にどのような影響を与えているのか
- どのようなときには機能し、どのようなときにはうまく機能していないか
を振り返ります。
日々の具体的な事例と照らし合わせて検討することで、たくさんのことを発見できるはずです。改善の必要がもしあるとすれば、どのような点かを検討します。そして、そのスキルアップに着手することで、チームを効果的に率いる決断力を向上させていきましょう。
いかがでしたか?
今回ご紹介したテストが、対話と成長、飛躍のきっかけとなりますように。
ここがポイント!
自分一人でなら気軽に楽しめる「チェックテスト」も、上司と一緒に扱う、上司に結果を見せるとなると、ちょっと構えてしまうこともあるかもしれません。そこにあるのは、「評価される」という感覚や、「ダメなやつとは思われたくない」、反対に「自惚れていると思われたくない」といった気持ちでしょう。
ですから、セットアップがとても重要です。
- 問題点の洗い出しや反省の材料ではないこと
- 成長やより良い変化へのヒントや強みを発見するためのもの
であることを共有し、気軽に楽しんで取り組めるようにテストを紹介する必要があります。
扱い方は、事前にホームワークでしてもらうのもあり。1on1ミーティングで一緒に取り組むのもありです。
また、上司であるあなた自身も取り組み、その結果や感想を部下と共有するのもセットアップや話しやすい関係構築に効果的です。
ただその場合、話しすぎにくれぐれもご注意を! 1on1はあくまでも「相手のための時間」なのですから。
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