部下などに対するコーチングの実践やセルフコーチングに使えるさまざまなツールを紹介するコーナーです。ツールをうまく使いこなして、コーチングをレベルアップさせましょう。
「自己認識」向上シリーズ (2) ~ 自分の「個性」に気づき、活かそう
2020年06月16日
近年、自己認識力はリーダーに不可欠な能力として注目されています。そして、多くのビジネスリーダーが、コーチングの成果の1つにこの「自己認識の向上」を挙げています。
自分を活かすにも、成長させるにも、まずは自分のことに「気づく」こと。それが最初の1歩です。
このシリーズでは、自己認識を上げるのに役立つツールを、毎回テーマ別に紹介していきます。
今回のテーマは「個性」です。
あなたの「個性」というリソース、どのくらい活かしていますか?
まずは、質問です。
「あなたはどんな人ですか?」
この問いに、あなたはどんな風に答えるでしょうか。
案外、私たちは自分のことを知らないまま、または、明らかにする機会をもたないまま、日々を過ごしています。
一方で、私たちが一番自由に活用できるリソースは「自分自身」。そして、折しも今は「多様性」の時代。それなのに、自分というリソースを「知らず」「活かさず」の状態は、とてももったいことなのです。
ぜひこれを機に、自分の「個性」に気づき、もっとそれを活かしてみてはいかがでしょうか。
今回は、そんな「個性」探求に役立つツールを2つご紹介します。
自分の「強み」を知る
こちらは、あなたの「強み」をあぶり出すためのリストです。「コミュニケーション」「チャレンジ」「(仕事)のスタイル」など、さまざまな角度であなたの強みを探していきます。
もちろん、このリストにあるのは強みの一例。取り組みながら、新たな項目を追加しても、もちろんOKです。
ちなみに、「強み」は自分の中では当たり前のこと、いわば標準装備のようなものとして備わっているため、自分では「強み」とは認識していないことも。そんな強みを特定するには、周りの人に聞いてみるのもオススメです。
逆に、誰かの強みに気づいたときは、ぜひそれを言葉にして相手に伝えましょう。自分では気づいていない強みに気づけることは、相手にとって大きなサポートとなります。また、発見した他者の強みは、本人に伝えるとともに、必要に応じてその強みの力を借りることも検討してみましょう。
さて、こうしてリストになっていると、チェックがつかないものにつけたくなる、もしくは、つけなくてはいけないような気持ちになるもの。ですが、このリストの目的は、今できないことをできるようにするという弱点強化プログラムでは決してありません。
目指すのは、自分の強みを発見し、活かすこと。さらには互いの強みを活かし合うことです。そのことを忘れずに取り組んでみてください。
自分のコミュニケーションのタイプを知る
「タイプ分け™」とは? 「タイプ分け™」で自分のタイプを知ろう
こちらは、コミュニケーションの「個性」を、コントローラー、プロモーター、アナライザー、サポーターの4タイプで診断するコーチングツールです。
もちろん人は複雑ですから、簡単に4つのタイプに分類できるわけではありませんし、このツールの目的もそこにはありません。
このツールが提供してくれるのは、自分や相手のコミュニケーションのパターンや傾向をつかむためのいわばヒントです。
たとえば、あなたは「結論から単刀直入に話す」コントローラータイプの傾向が強いとしましょう。
あなたにとっては、それは「最適」もしくは「基本」の話し方ですが、慎重なアナライザータイプは結論の前にその根拠やそこに至った経緯を知りたいと思っているかもしれません。また、合意や協調性を大切にするサポータータイプは、最初に結論を示されてしまうと、別の意見や違和感を伝えにくいかもしれません。
このように、自分が「普通」と思っていることが「普通」ではないことに気づくこともこのツールの効果です。一方で、それぞれが「違う」からこそ、それぞれの個性を活かしたり、助け合えることに気づくきっかけにもなります。
まずは自分のコミュニケーションの個性に気づき、それを様々なシーンで「いかに活かすか」を考えてみましょう。
「タイプ分け」をもっと詳しく知るなら
【図解】「タイプ分け™」とは 〜あなたはどのタイプ?タイプ分けで上手くいくコミュニケーション
いかがでしたか?
まずはぜひ自分について活用してみてください。
そして次に1on1ミーティングなどで、部下やあなたが関わる人にも実践してみてください。
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