部下などに対するコーチングの実践やセルフコーチングに使えるさまざまなツールを紹介するコーナーです。ツールをうまく使いこなして、コーチングをレベルアップさせましょう。
「1on1」に使えるチェックテスト(6)変化の時代を生き抜く力
2020年09月03日
上司にとっては、対話の話題づくりに。
部下にとっては、自分を様々な視点で見つめ直す機会に。
そんなきっかけづくりに役立つオンラインチェックテストを、毎回違った切り口で2つずつ紹介していきます。
今回の切り口は、
「変化の時代を生き抜く力」です。
変化対応力が試される時代
変化が激しく、ますます予測も難しくなっている現代。
今回の新型コロナウイルスの影響により、大きな変化や思いもしなかった変化を、いきなり求められるのが昨今の状況です。
だからこそ、今、注目したいのが「変化の時代を生き抜く力」です。
もしかしたら、大きな変化の中で求められる「変化を生き抜く力」自体にも、変化が求められているのかもしれません。
そこで今回は、「変化の時代を生き抜く力」の棚卸しとして有効な、2つのチェックテストをご紹介します。
現在、大きな変化に戸惑っている人にとっては、
必要な能力、視点を得ることで、ストレスを減らし、今を着実に進んでいくためのきっかけに。
すでに、うまく変化と向き合えている人にとっては、
さらなる「変化対応力」開発とクリエイティビティ発揮のヒントに。
ぜひこのチェックテストを間において、すでに持っている「変化の時代を生き抜く力」を明らかにしつつ、さらに必要とされる「変化の時代を生き抜く力」とは何なのか、話し合い、探求する時間を設けてみてください。
あなたは決断が得意ですか? 苦手ですか?
私たちは、毎日、小さなものから大きなものまで、何かしらの「決断」を下しています。変化のスピードが速い昨今においては特に、決断を下す機会も増えているはず。
さて、あなたは今、よい決断を下している手応えがどのくらいありますか?
その決断プロセスは快適なものでしょうか? 効果的なものでしょうか?
さらによい決断をするために、そして、そのプロセスをもっと快適かつ効果的なものにするために、ぜひ次のチェックテストを活用してみてください。
こちらのチェックテストでは、決断についての全32項目に答えることで、現在の決断力を診断するとともに、決断力アップのTIPS「大きな決断をするときに考慮すること」を読むこともできます。
診断32項目には、
- 自分が下さなくてもいい決断は人に任せる
- 正しい決断を下すために、適切な人に助けてもらうよう頼む
- 実現する可能性を高めるために、いろいろなシナリオを利用する
- 自分の決断を周りの人に説明し、それが理解されたかを確認している
- ミーティングの最後には、明確な決定が下されているように心がけている
といった「現在の決断の仕方を観察する」ための視点が列挙されています。
多角的に自分の「決断力」について点検するとともに、「決断力とは何か」を新たに捉え直すきっかけにもなります。
チェックテストに答えるプロセスでの気づきと診断結果を得て、ヒント集をもとに、さらによき決断を目指す。そうすることで、快適かつ効果的な決断プロセスを手に入れるためのきっかけを手にしてください。
変化に際して、どのくらい独創的に考えられていますか?
私たちは何かを考えるとき、どうしても前例やこれまでの経験を参考にしがちです。
また、意識的、あるいは無意識に何かしらの先入観や固定概念を持っています。
「これまでのやり方」を参考に考える。
これは日々の決断のスピードや効率を上げる知恵としても働く一方、独創的に考える妨げにもなり得ます。
では、独創的に考えるには何が必要なのでしょうか?
独創的に考える能力を開発する1歩は、「独創的に考える」とはどのようなことか、はっきりとしたイメージを持つことです。
そこで役立つのが次のチェックリストです。
このテストは、"独創的に考えることは、特別な人だけができることではなく、誰でも開発でき、身につけることができる能力"であるという前提のもと、「独創的に考える能力」を32項目でチェック。
「独創的に考える能力のスコア」を32〜128点の範囲でスコア表示するとともに、TIPS「創造性を引き出す10の秘訣」を読むことができます。
先ほどのチェックテストと同様、診断結果以上に、項目に答えるそのプロセスでの気づきがとても役立ちます。
たとえば、次の項目、あなたの現状はいかがでしょうか?
- 論理的に考えることと、独創的に考えることの違いを理解している
- 難しい問題に直面したとき、それを障害と考えずに、挑戦だと感じる
- 他人のアイデアにすすんで耳を傾ける
- よりよい結論が得られる可能性があれば、決定したことにでも疑問を持つ
- 毎週、何かをするときに違った方法を取り入れようとする
「独創的に考えるために取り組む具体的な習慣や行動パターン」のヒントを発見するつもりで取り組んでみると、楽しいテストでもあります。
いかがでしたか?
今回ご紹介したテストが、対話と、成長・飛躍のきっかけとなりますように。
ここがポイント!
自分一人でなら気軽に楽しめる「チェックテスト」も、上司と一緒に扱う、上司に結果を見せるとなると、ちょっと構えてしまうことも。そこにあるのは、「評価される」という感覚や、「ダメなやつとは思われたくない」、反対に「自惚れていると思われたくない」といった気持ち。
ですから、セットアップがとても重要です。
- 問題点の洗い出しや反省の材料ではないこと
- 成長やより良い変化へのヒントや強みを発見するためのもの
であることを共有し、気軽に楽しんで取り組めるようにテストを紹介する必要があります。
扱い方は、事前にホームワークでしてもらうのもアリ。
1on1ミーティングで一緒に取り組むのもアリです。
また、上司であるあなた自身も取り組み、その結果や感想を部下と共有するのもセットアップや話しやすい関係構築に効果的です。
(ただその場合、話すぎにくれぐれもご注意を! 1on1はあくまでも「相手のための時間」なのですから)
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