部下などに対するコーチングの実践やセルフコーチングに使えるさまざまなツールを紹介するコーナーです。ツールをうまく使いこなして、コーチングをレベルアップさせましょう。
「自己認識」向上シリーズ(8) 〜あなたの「人間関係」をさらに豊かに!
2020年11月26日
近年、リーダーに不可欠な能力として注目されている「自己認識力」の向上をテーマに、役立つツールを毎回テーマ別にご紹介。
今回のテーマは、「人間関係」です。
私たちは「関わり」の中で生きています。
ゆえにどんなに優秀でも、関わりをうまく築けなければ、影響力を発揮することはできません。
裏を返せば、「関わり」そして「人間関係」を豊かにすることで、影響力を高め、一人では難しい大きなことも成し遂げることができます。
しかも「人間関係」が豊かになれば、やはり日々は楽しく、クリエイティブにもなります。
さて、あなたの「人間関係」、現状はいかがでしょうか?
今回は、「人間関係」を「質」と「量」の両面で振り返るツールをご紹介します。
年末年始に向け、人とのやりとりも活発化するこの時期。
現状を振り返るとともに、これからどんな人間関係を実現したいか考える機会となれば幸いです。
何かあったときに相談できる人、何人いますか?
基盤を支える人的ネットワークを築く(Test.jp 内「コーチヴィル」より)
こちらは現在の人間関係(ネットワーク)を振り返る17項目からなる「アセスメント」、そして人間関係(ネットワーク)について考え取り組むための「TIPS」で構成されています。
たとえば、アセスメントの次の項目、あなたはいかがでしょうか?
- 私は、大きな問題やトラブルが起こったときに、相談できる人を持っている
- 私は、感謝の念を持って人と接している。「ありがとう」を心から伝えている
- 私は、周りの人に、前向きで、かつ建設的なフィードバックを与えたり、受けたりしている
17項目に取り組む中で、あなたが今つくり上げている人間関係の状態を知るとともに、さらに豊かにするためのヒントを得られるはずです。
興味深いのは、TIPSで示される次の視点です。
「問題を解決する方法のひとつは、その問題について、100人ぐらいの人に「あなたはどう思いますか?」と聞いてみることです。驚くことに、5人から10人ぐらい聞いたところで、問題は解決してしまうようです。」
「問題そのものは消えてはいないのですが、その問題に対する捉え方がシフトしていき、それらの問題はもはや問題ではなくなるからです。多くの人とコミュニケーションをつくり出すことができるということは、その問題に対して別の視点を持つことができるということです。人はいくつもの視点を持つことができると、おのずと答えを出していくものなのです。」
「ですから、私たちは日頃から、多くの人とコミュニケーションをつくることができる環境やシステムを構築しておく必要があります。」
そして、その具体的な取り組みとしてTIPSで示されるのが、次に紹介する「サポーター100」です。
あなたのサポーターは今、何人? 次はどんなサポーターが欲しい?
コーチヴィルPACK:ストレス・コントロール編(Test.jp 内「コーチヴィル」より)
こちらは、結果としてできる人間関係ではなく、主体的に人間関係をつくることをサポートするツールです。
問題解決や目標達成に向けて、相談したり、力を借りることができるサポーターを把握するとともに、サポーターを100人つくることを目指します。
リストは5つの領域に分けられ、いくつかの職業や役割が掲載されていますが、それにこだわる必要はありません。
適宜、自分なりの領域などに書き換えてみてください。
新たに100人と考えると大変そうですが、現在すでにある関わりももちろんOKです。
まずは、今あるリソース(人脈、関わり)を書き出し、その上で新たに加えたいサポーター候補を書き出していくとスムーズに取り組むことができるでしょう。
いかがでしたか?
まずはぜひ自分について活用してみてください。
そして次に1on1ミーティングなどで、次のリーダー候補やマネジメントに関わる部下とも活用してみてください。
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