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第2フェーズへ向かうコーチング業界
コピーしました コピーに失敗しました11月13日から15日まで、アメリカのデンバー市にて、2003年国際コーチング連盟(ICF)大会が行われました。
総勢1200人のコーチたちが一同に集結、非常に活気のある大会となりました。
また、参加者の評価からは「今までで最高の大会」だったとの声を多く聞きました。
私も、今年のカンファレンスに参加して、コーチ同士のネットワークが強化されたと感じています。
過去4年間参加して、同じように多くのコーチたちと出会ってきたのですが、今年は明らかに違っていました。
今年の特徴を一言で伝えると「派手な個人技から、堅実な財産の共有化へ」でしょう。
アメリカのコーチングにおけるパイオニア、トマス・レナード氏が今年死去したこともひとつの要因だったように思います。
彼はある意味では「カリスマ性」をもっており、確かに魅力を放っていました。
派手なパワーポイント、圧倒される量のコンテンツ、湧くように出てくるアイディア。
それに影響を受けたコーチたちが大半の分科会を占め、どこかショーアップされていました。
参加するたびに私としては、「わかるけど......、これ、使えるのかい?」という印象を受けたものです。
レナード亡き後、浮上してきたのが、確実にコーチングを広げてきたコーポレートコーチやエクゼクティブコーチたちの存在です。
それは分科会のラインアップにも表れ、今年はコーチングに関する学術的評価、リサーチ結果、エクゼクティブコーチングや企業におけるコーチングの成果発表など、コーチングの有効性についてのナレッジが共有されていきました(リサーチの内容は、ICFのウェブサイトから見ることができます)。
また、アジアやヨーロッパから参加している人たちの姿も多く見られました。
フランスやドイツのコーチと話していると、いつも面白いのですが、彼らは「私たちはアメリカ人と違って堅実でビジネスで通用するコーチングをやってる」と鼻息を荒くして話します。
私も、日本におけるコーチングの発展と似た傾向が、世界的に起こっているのを感じています。
「この人たちとつながりをもって、情報やノウハウを共有していこう」という態度を持つことが刺激されるようなカンファレンスでした。
これからコーチングを取り巻く環境は、第2フェーズを迎えるのだと感じます。
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