Coach's VIEW

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部下への叱責

先日、部下の準備不足から緊急に対応しなければならない事態が発生しました。
出張中だった私は、携帯電話でその部下を叱責しました。

「どうしてこんなことになったんだ?」
「君はどうやってこの責任をとるんだ?」

電話で部下を問い詰めながら、ずっと脳裏をかすめていたのは、
このコミュニケーションの目的は何なのか?
部下に自分が悪いということを思い知らせるためなのか?
この状況に対応するためなのか?
今自分がやっていることはどちらなのか、そのことが頭の中でうずまいていました。

なんのために部下を叱るのでしょうか?
その答えは、一言で言えば「失敗を繰り返させないように」という言葉に
集約されるのかもしれません。

しかし、叱ることでその目的は本当に達成されるのでしょうか?

マネジメント向けに行うコーチング研修の中で、
「質問すること」と「詰問、叱責すること」の違いを必ず説明します。
上司が部下に対して質問する目的の大部分は
「事実や情報をを知るため」だと言っていいと思います。
ところが、その質問が「詰問」や「叱責」になってしまえば、部下は萎縮し、
出てくる言葉は「言い訳」や「謝罪」ばかりになってしまいます。
上司として欲しかった、事実や情報を知ることはできなくなってしまうのです。

私は、携帯電話で部下と話しながら、
自分がいつもしているそのレクチャーを思い浮かべていました。

1月より、CTP(コーチ・トレーニング・プログラム)は新しいモジュールでおこなわれます。
私は、CTPのオンライン・クラス(電話会議クラス)で行う最初のケーススタディとして、
このことをテーマにしてみようと思っています。
他のマネージャーだったらどうするのか、部下の立場だったらどう感じるのか、
ぜひ様々な角度からディスカッションをしてみたい。
権威や理論、ハウツーに頼るのではなく、
様々な視点に触れることでこのことに関しての自分なりの答えを出してみたいと思っています。

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