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チームワークを棚卸しする
2004年03月18日
2年前に、弊社の4つのチームを対象に下のアセスメントを実施しました。
当時はまだ、『ソーシャルキャピタル』という言葉を知りませんでしたが、感覚的には、チーム間の信頼やコミュニケーションの頻度や質が業績に影響すると思っていました。
一方では単に雰囲気がいいことが、必ずしも、業績とは関係しないという見方もありましたから、それをはっきりさせる目的もあって、アセスメントを実施したのです。
全部で12問あります。
1.すべてのチームメンバーが、グループのゴールを理解した上で、ゴールに対するコミットメントをもっている
2.チームメンバーがお互いのアイディアについて建設的なフィードバックをしている
3.グループの業績の基準や方向性に従うことに対して、メンバーが無理を感じていない
4.グループ内のコンセンサスに従うことを強制されるのではなく、反対意見も受け入れられている
5.メンバー間に活発なコミュニケーションがみられる
6.重要な決定を下すための責任や権利は、チーム全体に与えられている
7.すべてのメンバーが自分の意見を表現できるチャンネル(回路)が開かれている
8.メンバーには、自分の仕事に必要なスキルやトレーニングを受けるチャンスがある
9.メンバーは全員平等に扱われている
10.チームリーダーの指示がなくても、メンバーがお互いにサポートし合っている
11.チームの業績と同時に個人の業績も評価されている
12.グループ内で、さまざまな業務を遂行するための責任や役割がはっきりしている
2年後、チームごとにこのアセスメントのスコアと業績を比較すると、確かにスコアの高かったチームの売り上げ、利益率はともに他のチームに対して高いものでした。また、途中でそのことに気づき、改善を試みたチームの業績にも変化が見られました。スコアの高さがすぐに影響するわけではありませんが、2年の間には違いを生み出しています。
このアセスメントは、ソーシャルキャピタルを計るひとつのツールと考えられると思います。
チームワークに関するアセスメントは、ウェブ上で実際にやることができます。
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