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120人中、64位
コピーしました コピーに失敗しましたコーチ・トレーニング・プログラム(以下CTP、現在のコーチ・エィ アカデミア)は現在120名のクラスコーチによって運営されています。
クラスコーチは、CTPのモジュールの内容に基づいて、55分間のオンラインクラスをリードします。
クラスコーチは1課程(4クラス)が終了するごとに、クラスの参加者から10項目についてあてはまっているかどうかを、10点満点で、しかもコメント付きでフィードバックされます。
私もクラスコーチのひとりとして、毎月毎月しびれる思いで自分に対するフィードバックを読んでいます。特に1月のクラスからは項目が変更になり、より具体的なコメントとともにフィードバックが行われるようになったために、しびれる感じはより高まりました。
その上、先月からは平均点が集計され、全クラスコーチの総合ランキングまでわかるようになりました。当然、私の最大の興味は自分の順位に向いています。CTPを主催している側の責任者である私が、もしもベスト10から落ちるようでは沽券にかかわりますから。
ところが今月の順位は、なんと120人中、64位だったのです。
〔フィードバック項目〕
1.クラスはインタラクティブ(双方向)だった
2.エクササイズの説明やレクチャーはわかりやすく役にたった
3.コーチングエクササイズ、ロールプレイは参考になった
4.クラスコーチからの効果的な質問があった
5.クラスコーチは参加者の発言の内容を正確に捉えていた
6.クラスコーチの声のトーンやスピード、言葉遣いは適切だった
7.クラスコーチからの効果的なフィードバックがあった
8.クラスコーチからの承認があった
9.クラスコーチは自分にとってモデルになるような聞き方をしていた
10.クラスに気づき、視点の変化、感動、驚き、楽しさのいずれかがあった
参加者からフィードバックを受けることによって、コーチとしての技量がはっきりするわけで、それは見たいようで見たくない、しかし実際には自分の実力を知りスキルアップしていくためには避けて通れないトレーニングなのです。
私は、月に2課程のオンラインクラスを担当しているので、毎月平均して40弱のフィードバックをもらいます。
結果は専用のwebサイトで見ることができます。
クリックして開くたびに、その点数を見ては、
「お、10点だ。やった!」
「げ、6点だ。そんなはずない!」
と、一喜一憂するのですが、次から次へと読んでいくうちに、まるでフィードバックのシャワーを浴びているような気分になっていきます。
先月のクラスのフィードバックを読んでいると「クラスはインタラクティブ(双方向)だった」という私がもっとも大切にしている1番目の項目に時々5点、6点という数字が出てくるのです。
そのような低いフィードバックを見ると最初はただただしびれているだけなのですが、読み進んでいくうちに、熱いシャワーに慣れるようにだんだんと正気を取り戻していくのです。そして読み終わるころには、このフィードバックを参考にしてどうやったら来月のクラスをいいものにできるかを考え始めていました。
コーチとしてのスキルをアップさせていくためには、自分のとっているコミュニケーションが相手にどのような影響を与えているのかを知る必要があります。自分が良かれと思って言ったひとことが、実際にどのように受けとめられたかは、相手から直接聞かないかぎり知ることができません。相手からフィードバックを受け取ることではじめて軌道修正が可能になるのです。
毎月毎月熱いシャワーのようなフィードバックに身をおく、このクラスコーチに対するトレーニングは、私にとって最高のコーチングのトレーニングだと思っています。
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