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相手をプロとして扱う

ストか否かで注目を集めているプロ野球ですが、
このままいけば後十数試合でペナントレースも幕を閉じます。

セ・リーグは今のゲーム差を考えると、おそらく覇者は
中日ドラゴンズとなるでしょう。
そこで注目したいのが落合監督のマネジメント手法です。

お気づきの方も多いと思いますが、新聞紙上から伝わる彼の発言には、
一切選手を否定するものがありません。

投手の起用等で失敗したとしても、
「責任は監督である自分にあります。」
それで終わり。

つい先だっては
「選手を叱ることはしませんよ。
彼らはプロなんだから、叱ったら失礼でしょ。」

選手のセルフ・エスティーム(自尊心)を徹底して守っています。

企業研修で、この落合監督の話をすると、
参加者の方が決まっていいます。

「そりゃあ、彼らはプロなんだから。僕の部下とは違いますよ。」

でも、スポーツの世界だけではなく、
ビジネスの世界でも部下を徹底してプロとして扱う人はいます。

私がエグゼクティブコーチングをしている
大手複写機会社の営業本部長さんがそうです。
彼はこれまで行く営業所、行く支店、
どこに行っても業績を飛躍的に伸ばされ、
若くして、本部長に抜擢された方です。

彼曰く、
「僕は絶対に部下を叱りません。
業績が悪いときは向こうが反省していますから。
彼らもセールスのプロなわけですから。武士の情けですよ。」

彼に尋ねました。
「でも業績がなかなか上がらないときはどうするんですか?」

彼は間髪入れずに答えました。
「待ちます。
待てるかどうかが、管理職として試される瞬間だと思ってますから。」

「その間、私は自分の上司からどやされる可能性があるわけですが、
その叱責は部下に伝えず、私のところでとどめます。
私が感じているストレスをそのまま部下に吐き出してしまっては
部下がついてきませんから。」

ニューヨークヤンキースのトーリ監督も選手を叱らないようです。
不振の時に、どんなにあの強烈なオーナーのスタインブレーナー氏に
厳しい言葉を投げつけられようとも。

全ての責任を自分で引き受けて、
選手を、部下をとことん自立したプロとして扱う。
チームを勝たせる一つの秘訣かもしれません。

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