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伊藤守インタビューvol.2 「1%の気づき」

伊藤守インタビューvol.2 「1%の気づき」 | Hello, Coaching!
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先週発売された『小さなチームは組織を変える』(講談社刊)を記念して、伊藤守のインタビューを3回連続でお届けします。

第2回は「コーチングを受けて一番よかったと思うこと」「コーチにとって、何が一番必要だと思うか」という2点について聞きました。インタビューは柏原純が担当しました。

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●コーチングを受けて一番よかったと思うことは?

経営者というのは、警戒心を強く持っているものです。私も例外ではありません。

そのために、自分の話すことに制限を加えてしまう傾向があります。制限を加えてしまえば、当然、アイディアも萎縮します。故にコーチングセッションで、コーチとの信頼関係を築き、「良質のブレンストーミング」を持つことができていることに、大きな価値を感じています。

思うがままに話すことで、価値ある気づきを手にしていると思います。99%はとりとめもない内容です。しかし、残りの1%、その1%の気づき、新しい解釈や視点は、経営に大きな違いをもたらしていると思います。それには、一見無駄な99%のアウトプットが必要です。

99%のアウトプットを経て、1%の本音に行き着いているように思います。

本音は、他人にはなかなか明かしません。同時に自分でも自分の本音に気がついていないことが多々あります。自分の本音を知ることは、会社を経営する上での戦略につながります。良質のブレーンストーミングとは、自分の本音に気づくプロセスだと考えています。

●コーチには、何が一番必要か?

コーチには経験が必要です。それは年数だけではありません。マネージャー、エグゼクティブ、そして、経営者に至る、対象の異なるコーチングの経験が求められます。

ちなみに今の私のコーチは、経営者だけに特化して10年以上のキャリアをもっています。その経験からくる落ち着きや安心感は、コーチに対する信頼感をもたらします。

また、彼はいまでも勉強を欠かしません。おそらくこの10年に発行された主だったビジネス書にはほとんどすべてに目を通していると思います。

また、コーチングの最中、私の話を聞きながら、少しでも興味のある話になると、「その情報源は?」と、旺盛な好奇心を見せます。彼には経験だけではなく、コーチとして成長しようとする強い意志を感じます。

実際、彼はこの15年間、計画的にキャリアを積んできたと言っています。年齢の高いコーチは他にもたくさんいます。しかし、彼の創りだしている違いは、豊かな経験を持ちながらも、その経験からものを言わない点です。それが、私には心地よく感じられます。

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