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銀色のコーチ

銀色のコーチ | Hello, Coaching!
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カナダのトロントに住んでいる、私のコーチの年齢は73歳。

彼はとてもエネルギッシュで、コーチングに情熱を傾けています。私とのコーチングセッションで、毎回のように「君と話すのはとても楽しい」と言ってくれます。

彼に1度、コーチとしての資質についてたずねたことがあります。彼は即座に「経験」と答えました。

彼は、最初、ボートのローイングのコーチをしていました。そして、次に企業のマネージャークラスのコーチになりました。彼は、マネージャークラスへのコーチングと、エグゼクティブへのコーチングはまるで違うと言います。

マネージャーに対してはコーチが教育する部分が多くある。しかしエグゼクティブになると、エグゼクティブ自身の話す時間が多くなる。どちらもコーチングではあるが、やはりエグゼクティブのコーチをするようになるためには充分な知識、経験が必要だといいます。

彼はすでにビジネスコーチとして20年近いキャリアをもっています。充分な経験を持ちながらも、知識欲は旺盛で、私のコーチングについても興味をもってろいろ質問してきます。また、読書量も豊富で、毎回のように、私にも本を紹介してくれます。彼から紹介された本を読むのも、コーチングを受ける楽しみのひとつです。

さて、私は今、シルバーエイジ(何歳からそう呼ぶのか定かではありません。たぶん50歳以上)の方にコーチングを学んでもらうプロジェクトに着手しています。

これまで蓄積された経験や知識を整理し、それを後進の成長に役立てる。できれば、後進をコーチする能力を身につけ、彼らの成長に役立ちたいと思っている人たちに向けてのプログラムをつくっている最中です。

彼らがもっている知識や経験が埋もれてしまうのは、とても惜しいことです。

ともすると、若い人たちはシルバーエイジの方々を敬遠しがちですが、それは、コミュニケーションの機会がうまくもてないだけなのではないでしょうか。

コーチ・トゥエンティワンのコーチ・トレーニング・プログラム(CTP、現在のコーチ・エィ アカデミア)には、50歳以上の方の参加が毎年増えており、この機会に、彼らと一緒に、どうしたら後進に対して貢献できるか? ということについて、研究したいと考えています。

また、シルバーエイジのコーチのネットワークを広げて、それそのものも楽しみたい。

貢献できる場や機会があることは、素敵なことだと思います。

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