Coach's VIEW

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今日一日が楽しみだ!

「今日一日が楽しみだ!」
毎朝そう感じられるような人生を送りたいと思っています。

確かに子どもの頃はやりたいことがたくさんあって、
毎日わくわく過ごしていたように思います。
ところが、いつ頃からか、その感覚はどんどん薄れていった感じがする。
今や、一日が楽しみに思えるのは、ゴルフに行くときだけ。
ところが行ってみたら行ってみたで、ラウンドしながらも
たくさんのやらなければいけないことが頭をかすめてしまうわけで、
人生のご機嫌度がどんどん低下しているよう感じてなりません。

先日、このコラムを一緒に書いている鈴木義幸さんと
久しぶりに話す機会がありました。

「調子はどう?」
「最高!」

私たちの会話はいつもこんなふうに始まります。

「桜井さんの調子はどう?」
「最低!」
「どうしたの?」
「いやー。将来のビジョンがはっきりもてないんだよね。
 鈴木さん、クイックコーチしてくれない?!」
「OK! じゃあね、桜井さん、
 とってもコーチっぽい質問してもいいですか?」
「もちろん!」
「一切制限がないとして、
 桜井さんが今もっているリソースを自由につかえるとしたら、
 何をしたいですか?
 どんなことしたいですか?」

その質問から始まったコーチングは時間にすればたったの5分でしたが、
私の霧を吹き飛ばすには十分でした。

考えてみれば、コーチ・トゥエンティワンを立ち上げた当初は、
やりたいことがたくさんありました。
当時は、日本にコーチングという概念そのものがありませんでしたから、
私たちの最初のミッションは、
コーチングそのものを多くの人に知ってもらうことでした。

「コーチ・トゥエンティワンの桜井です。
 コーチングについてご紹介させてください」
「コーチの桜井さんですね。それでは○日の○時にお待ちしています」

実際に会ってみると、
担当者が「高知の桜井さん」というメモを持っていたこともありましたし、
バッグメーカーのCOACHに間違えられることもしょっちゅうでした。
しかし、そのたびに思うのです。
次はこうしてみよう、ああしてみよう。こんな人に会ってみたい。
毎日がチャレンジの連続でした。

それから7年。
現在、コーチ・トレーニング・プログラムの参加者は
4000人に近づいています。
日産自動車や警視庁などの多くの企業、公官庁が
コーチングを取り入れています。
コーチングは明らかに次の段階に進もうとしています。

ところが、この1、2年の私自身について振り返ってみると、
一言でいえば守りに入っていたように思います。
つまり、「やりたいこと」ではなく
たくさんの「やらなければならないこと」に埋もれてしまっていたわけで、
ご機嫌なはずがありません。

もう一度原点に立ち返って、日本にコーチングを広めたい。

マネージャーや経営者はもちろんのこと、
もっと多くの人にコーチングを知って欲しい。
私には中学2年生と小学校2年生の二人の娘がいますが、
娘の担任の先生はコーチングを知っていて欲しい。
私が通っている、かかりつけのお医者さんにもコーチングを知って欲しい。

まだまだこれからです。
マネジメントだけではなく、教育にも、医療にもコーチングを広めたい。
コーチングとは相手の目標を達成させる、
つまり相手をうまくいかせるコミュニケーションのあり方です。
どうも最近、自分さえよければよいという風潮が
日本社会の首を絞めているような気がしてなりません。
相手をうまくいかせるという考え方がベースにあるコーチングは
日本を変える可能性を持っていると思うのです。
コーチングで日本を変えたい。

さて、今日は誰に話しに行こうかな。

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