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成功するコーチの条件

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先日、アメリカで、コーチが集まる少数精鋭の会合に参加してきました。

この会合の目的は、コーチングを導入する企業とそのコーチが、事例について発表すること。NASAやロッキードといった大手組織が参加していたのですが、もはやアメリカでは、経営を担うシニアエグゼクティブにコーチをつけることは、組織の経営戦略に不可欠だ、ということが伝わってきました。

企業買収などによる経営統合に伴い、経営陣には、企業文化の異なる社員をまとめることが求められます。その重要なタスクを執行する上で、コーチの存在が欠かせない、ということが、背景としてあるようです。

このような会合では、スピーカーの名前が開催前に紹介されます。せっかく日本から参加するわけですから、ただ行って話を聞いてくるだけでは、チャンスを半分も活かしていないようなものと、私たちは毎回、スピーカーの中からネットワークをもちたい人を選び、事前にメールで連絡をとります。

「ぜひ会って、コラボレーションできないか話をする時間が欲しい」。すると、たいていの場合は、心よくそのリクエストに応じてくれます。今回も、数人のトップエグゼクティブ・コーチや、リサーチを専門とする人などにアポイントをとって会いました。
 
彼らと会って感心するのは、自らは自分自身をPRするツールをきちんと揃えていること。そして、どんどん、他の人を紹介してくれることです。

今回も、エグゼクティブ・コーチを専門とするデービッドとランチをしました。彼は登場するなり「私のマーケティング資料です」と言いながら、ハードカバーの著作本1冊、紙フォルダに入ったプロフィール、雑誌に投稿した記事の別刷りを数種類、渡してくれました。それを手渡された瞬間、その人から「私について知りたければ、これを見てください」という自信が伝わってきました。

このように、成功している人たちは、自分のリソースを人に提供することを惜しみません。同じ会合で会ったリサーチャーのテリーサは、リサーチ会社のCEOを務めると同時に、大学のビジネススクールでも教鞭をとっています。「コーチングに関するリサーチに関しては、私のウェブサイトを見て、自由に使って」と、これもまさに「ギブ・アウェイ(あげ放題)」の精神です。

今回の主催者のスーザンは、私たちの関心がどこにあるかを知るとすぐに、ネットワークをもつと良さそうな人を次から次に紹介してくれました。

コーチは「人をうまくいかせる」ことを仕事としています。彼らに会っていると、コーチ本人が成功していて、余裕をもって日々過ごしていることが伝わってきます。実績があり、自信があり、それを伝える仕組みをもっていて、なんでも惜しみなく提供する。

アメリカ流成功コーチのモデルを、身近に見た3日間でした。

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