Coach's VIEW

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360度フィードバック・アセスメント

コーチングは単に、
コーチング・カンバセーションだけを
指すものではありません。
1回のコーチング・カンバセーション(コーチング・セッション)と
次のコーチング・セッションのあいだには、
さまざまなツールを使ったり、アセスメントのアサインがあったり、
宿題が出されたりします。

通常、コーチング・セッションでは、宿題やアセスメントを、
クライアントとコーチのあいだにおきながら会話を交わします。
そうすることで、面と向かって会話を交わすよりは、
ずっと楽に言葉が出てくるものです。

コーチングというのは、
最初からそこにコミュニケーションがあるわけではなく、
クライアントとコーチのあいだで、プロジェクトをもつことで始まります。
プロジェクトの進行の過程で、コミュニケーションが発生するのです。

コーチの仕事は、
単に目標の進行管理にあるわけではありませんから、

「今日はどこまでやった?」
「次はどこまでやる?」

なんて聞かないものです。

目標達成に必要なのは、努力や計画、叱咤激励ではなく、
知識やツール、そしてスキルを備えさせることです。

たとえクライアントがどんな目標をもっていようと、
コーチの視点は、いかに速やかに知識やツール、
スキルを備えさせるかいうところにおかれます。

ところで、私は会社の経営をしています。
しかし、私は、会社の経営について、系統立てて
勉強したことがあるわけではありません。

経験が30、近くにいる経営者をモデルにするのが10、
本、勉強会、講演などから得た知識が10 、
そして勘が50、という感じで経営をしてきました。

あるとき私は、私のコーチから
リーダーシップやマネジメントに関する
360度のフィードバック・アセスメントを提案されました。
私の経営に関する知識があまりにも貧弱だったからでしょうか。
以下のような内容について、自分の周囲の人たちに
評価してもらうことになりました。

・リーダーとして簡潔に行くべき方向を示している
・提案に対しては速やかに対応している
・信頼感がある
・飛びぬけた情熱を感じる

実は、そのフィードバックの結果にショックを受けました。

当然ながら自己評価と、他者の評価にはギャップがあります。
もしコーチがいなければ、私は、
誰がそういう評価をしたのか、犯人探しをしたことでしょう。
または、結果を無視するような態度に出たかもしれません。

その後のコーチングセッションでは、
フィードバックに対する態度について、
また、それらの情報をいかに有効に使えるようになるかについて
コーチと話しました。

フィードバックに対する基本的な姿勢としては、
たとえば、良い/悪いの判断を加えない。判断をしない。
そして、そこからどんな情報が得られるかについて検証します。

コーチと、結果についてそのように扱うことで、
360度フィードバックは、確かに役に立つものになりました。
いま自分が何を身につける必要があるのか、
また、人との関わり方について、
新しい視点を持つ機会を手にしたと思います。

MBAの取得を目指しているわけではありませんから、
アセスメントの内容は、現状に適したものを用いる必要があります。
本来コーチは「質問をつくる」のが仕事ですから、
コーチは、アセスメントもつくる必要があります。

いま私は、クライアントごとに、
テーラーメードでアセスメントをつくり、
定期的にアセスメントを用いて、お互いに進捗を見ています。

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