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インターナショナル元年

インターナショナル元年 | Hello, Coaching!
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この週末、アメリカ合衆国から来日したコーチ、マーガレット・クリグバウム氏とともに行動する機会がありました。

日本におけるコーチの数の増加に伴い、国際コーチング連盟の認定試験官を日本語でできる人をトレーニングするということがひとつの目的で、私もそのトレーニングに通訳として参加しました。

マーガレットと2日間をともに過ごす中で、世界各国におけるコーチ事情を聞くことができました。特にヨーロッパにおけるコーチ業の発展は、日本の状況に通じるものがあります。

その中でいくつかご紹介すると、

・ヨーロッパでは、「コーチング」という言葉は使っていなかったが、ビジネスでコーチング的なアプローチを使うエキスパートが1980年代から存在していた。
・ヨーロッパでは、プロのコーチは、ほぼ100%ビジネスコーチであり、企業のエクゼクティブを対象にコーチングを行なっていたり、企業そのものに入り込んでコーチングをしている。
・ヨーロッパでは、国際コーチング連盟の認定資格は、コーチ業を営む者には不可欠。資格がない人はコーチとしての仕事をする機会はほとんどない。

コーチングという言葉や、コーチングとは何か、ということについて、大々的にマーケティングを始め、その普及に成功したのはアメリカですが、ヨーロッパのコーチにとっては、自分たちがさきがけであるという自負がある様子。まるでアメリカで生まれたかのような言い方はしないで欲しい、と言わんばかりだそうです。

実際にコーチングが発展しているという事実は、たとえば、国際コーチング連盟が認定したトレーニングプログラムの数が、オーストリア、イタリア、スペインに2つずつ、イギリスに3つあることを始め、スイス、フランスなど全部で9プログラムあることにも象徴されています。いかにコーチをトレーニングする機関が多く、そのことへのニーズが高いかを実感することができます。

マーガレットは、コーチングの国際的な発展に惜しみない努力を注いできました。今年は、アメリカ合衆国カリフォルニア州南部の港湾都市、ロングビーチで国際コーチング連盟の年次大会が開かれますが、彼女はそこで行われるプレゼンテーションのスピーカーを選出する総責任者。

「『国際コーチング連盟』なんて言うけど、ぜんぜん国際じゃないじゃない」というのが口癖だったマーガレットの強いリーダーシップのもと、今年は世界各国からスピーカーが選出されました。

アメリカをはじめ、アジア、ヨーロッパ、南米、オーストラリアからと、いまだかつてない国際色豊かな会議になる模様です。このCoach's Viewの筆者で、コーチ・トゥエンティワンの伊藤守もスピーカーの一人として登場します。

2007年は、まさにコーチ業界におけるインターナショナル元年だといえるでしょう。

世界の動向の中における、日本のコーチの今後の発展に目を向ける時期が来たのだと思っています。

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