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コーポレート・ランゲージを話せるか? ~コーチが使う言葉

コーポレート・ランゲージを話せるか? ~コーチが使う言葉 | Hello, Coaching!
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人をコーチするうえで、最も大事なのは「聞く」ことである。

これは、コーチなら、誰もが同意することでしょう。では、コーチが「どう話すか」についてどれほど意識を配っているかと尋ねると、「聞く」ことほど意識していないことに気づきます。

コーチングでは「聞く」ことと同様に、コーチが「どう話すか」が大事です。コーチングスキルを駆使したからといって、コーチングができるわけではありません。

長い間、企業コーチ(コーポレートコーチ)のトレーニングに携わっているシンディ・カルオリ氏に、コーチングのマーケットの可能性と課題について話をする機会がありました。 シンディは、自信を持って次のように言いました。

「コーチングが最もその効力を発揮する場は、 企業だと実感している」
「コーチングスキルを身につけたコーチング型マネージャーを育てるのは大事だし、社内コーチや企業コーチ(※欄外参照)育成の必要性が高まっているのは、世界的な事実」
「コーチングスキルの勉強をするのは大事だけど、最も大事なことに、あまり目が向けてられていないと思う。企業でコーチする人は、『企業の言葉』を話せないとダメよ」
「マネージャーがどんな課題に接しているか、日常的に直面している問題は何か、どんな知識が求められているのか。そのことについてコーチ側が知っており、それを話題にし、彼らと同じボキャブラリーを使うこと。これが最も大事」
「私が今コーポレートコーチとして成功しているのは、20年以上にわたるマネジメントの仕事をしていたから。私の強みは、『コーポレート・ランゲージを話せる』こと。 私のクライアント(企業)はそれを信用して私を雇っているの」

長年、弁護士として務めてきたマーガレット・クリグバウム氏も、同じことを言っていました。

「私はいつでも、弁護士として培ってきた言語力を使うことができると思っている。いざという時には、それを使うことができるというのが私の安心材料。 めったに披露することはないけどね」

コーチングは、相手から引き出すだけでは、その効力は十分に発揮できません。

コーチとしてクライアントの領域の知識があること、そのことについて話せること、それを「同じ言葉」で話せること。これは、コーチのコア・コンピテンシーの1項目である「クライアントと親密な信頼関係を築く」うえで、重要な役割を果たしていることを、コーチは意識する必要があります。

※社内コーチ:自身が所属する企業・組織にて、 必要に応じてコーチングを行う社員
※企業コーチ:企業と契約し、クライアントの企業内でコーチングを行うプロコーチ

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