Coach's VIEW

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人生50年

私は先月50歳の誕生日を迎えました。

50歳。

私の父がよく「人生50年」と言っていたことを思い出します。

父は私に対しては放任主義だったようで、
父から「こうしろ」「ああしろ」と言われたという記憶があまりありません。
唯一私に対して投げかけられていたメッセージは、

「人生50年。自分の好きなようにすればいい。
結果の責任は自分で取れ。
それで、お前は何をしたいんだ」

これまでの人生で達成したと思えることがいくつかあります。
その共通点は、すべて「自分が望んだこと」。

中学生のとき、教師になりたいと思った。

教師時代に、コミュニケーション研修の
ファシリテーター(進行役)になりたいと思った。

その会社の支社長になりたいと思った。

コーチ・トゥエンティワンを立ち上げて、
コーチング事業を成功させたいと思った。

コーチ・トゥエンティワンの社長になりたいと思った。

自分が「やりたい」と思って、
明確にビジョンを思い描けたことだけが実現しています。

10年ほど前、私がコーチングを始めたころは、
コーチングは1対1で個人のゴールを達成するためのもの
という考え方が主流でした。

当時の私の夢は、将来プロのコーチとして独立して、成功すること。

クライアントはエグゼクティブ。
一人から10万円のコーチ料をもらって、20人をコーチする。
年収2400万円。空いた時間はゴルフ三昧。

そのビジョンはもちろん魅力的ではありますが、
実は私の中ではしっくりきていませんでした。

コーチングの事業を成功させるために、
自分がモデルにならなければならないという気持ちがあったのだと思います。
ですから、そのビジョンを話すたびに、ほんの少し違和感を感じていたのです。

やがて、コーチングは企業のマネジャー層に受け入れられていくようになります。
それにつれて、私のビジョンは少しずつ変化していきました。

個人をコーチするよりも、組織のマネジャーをコーチすることで、
その人とその人の属している組織そのものにインパクトを与えたい。
組織の成長に貢献したい。

私自身も、プロのコーチとして独立するより、
コーチ・トゥエンティワンという組織を通して、
個人ではできない大きな領域の仕事を作り出したいと思うようになったのです。

この思いは今も変わりがありません。

この50年間、私のビジョンは、多くの人との関わりを通して
少しずつ形づくられてきました。

私たちが持つビジョンには、数え切れない人との関わりが影響を与えています。
ビジョンを自分一人で悶々と考えて作るのはとても難しいことです。

自分が、おぼろげながらでもやりたいと思っていることを相手に話し、
相手からの質問や、相手が思っていることを聞くことで刺激を受ける。
そしてまた話す。

その繰り返しがビジョンを明確にしていくのです。

そのすべては、
「何をしたいのか?」という問いかけから始まるのだと思います。

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