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フィードバック

フィードバック | Hello, Coaching!
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フィードバックには、ポジティブなフィードバックとネガティブなフィードバックがあります。

友人の医師の話では、生体内のフィードバックはネガティブが基本だそうです。

血糖値が高くなるとインスリンの分泌量が増え、低くなれば分泌は抑制される。体温が上昇すると汗をかいて身体を冷やす。下がれば鳥肌が立って身体を温めようとする。

このように、ネガティブなフィードバックによって、恒常性、安定性を保とうとしている。言い方を換えれば、私たちの身体の中では、ネガティブなフィードバックによって危険が回避されている。この作用がなければ、私たちは生きていけないことになります。

ネガティブなフィードバックは、コミュニケーションにおいても同様に大事なことです。ところが問題は、受け取りにくいこと。私たちはそれを否定と捉えてしまう傾向があるからです。

ポジティブなフィードバックは、結果を雪だるま式に増産することになるので、生体内では一部のホルモンの分泌など、限られた作用をしているようですが、コミュニケーションにおいては、行動の加速や方向付けという重要な意味を持っています。


最近よく話題に上る、テニスの錦織圭選手。彼がトレーニングを受けているのがニック・ボロテリー・テニスアカデミー。創設者のニック・ボロテリー氏は、ベッカー、アガシ、グラフ、シャラポワなど、名だたる選手を育てた名コーチです。

彼の指導方法の特徴は、シャワーのような励ましとほめ言葉。その選手の得意なショットを極限まで高めさせるというのが、彼のコーチングの基本と言われています。ポジティブフィードバック的な関わり方と言えるのかもしれません。

ポジティブフィードバックは、その行動を加速させる。行動量が増え、結果に多様性が発生しやすくなるのでコントロールが難しくなることがある。

一方、ネガティブフィードバックは、恒常性や安定性に向けて行う。相手が否定的に受け取らないように伝えることが大切。

いずれにしろ、自分自身やチームがより成長していくために、フィードバックはとても大切な要素です。


先日、一緒に仕事をしているマネージャーに、私に対するフィードバックを求めました。

「桜井さんは正直すぎる。社員のモチベーションを高めるための演出というものがない」
「社長室にいることが多いので、気楽に話しかけられない」
「興味のあることと、ないことに対する行動の差が激しい」

むむ、全部ネガティブなフィードバック。

一瞬、「もしボロテリーさんだったら、私にどんなフィードバックをするのだろうか?」と思いましたが、恒常性の欠けている私にはすべてが大切なフィードバックなのだと思います。

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