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何ができるようになった?
コピーしました コピーに失敗しました「コーチ・トレーニング・プログラム(以下CTP、現在のコーチ・エィ アカデミア)を続けていることによって、何ができるようになりましたか?」
最近、CTPのいろいろな学習過程にいる人にこの質問をするのが、私の楽しみになっています。
というのも、このことについて語り始めると止まらなくなる、という現象を、いくつも体験しているからです。
なぜ、この質問をするようになったかというと、私自身が、自分のコミュニケーションについて、ひとつの変化を感じるようになったからだと思います。
最近、日常会話、会議での発言、コーチをしているとき、人前でプレゼンテーションをしているときなどの自分の話し方が変わったという実感があります。
具体的に言うと、「話をするときに、自分が伝えたいことを正確に捉えている言葉を選んで話すようになった」という感覚です。
それは決して「流暢に話せるようになった」ということではなく、逆に、しどろもどろになることがあります。それでも、正確な言葉が見つかるまで、話をしながら言い換えたり、言い直したりすることが増えるようになったことに気づきます。
そうすることで、自分が本当に伝えたいことと一致する言葉でのやりとりができるようになり、その結果として、自己コントロール感が増したと感じるようになりました。
また、人の話を聞いているときにも、「この人は言いたいことを言語化していないな」ということも聞き取れるようになり、そこから関心が生まれて会話をするようにもなりました。
「何ができるようになったか?」という質問は、人を嬉々とさせます。
また、その内容はまさに十人十色、千差万別で、コミュニケーションのトレーニングを積むということがどこに変化を及ぼすかが具体的です。
いくつかご紹介します。
・解決力が上がった
・問いかけられたことに対して、自分をコントロールして話せるようになった
・自分の意見が相手に届くようになった
・以前は相手を論破していたが、今は冷静にコントロールして伝えるようになった
・相手の言ってることがわかったフリをして話を進めないようになった
・自分の価値観と相手の価値観が違っていても気にしなくなった
・相手のことを考えるようになった
・上司から相談を受けることが多くなった
・継続的に相手とコミュニケーションが起こせるようになった
など、人数分だけ、多様であることがわかります。
これからも引き続き「何ができるようになった?」という問いかけを続けていくつもりです。
答えることで、自分がやっていることが明確になるという点において、これも会話を促す質問なのだと思います。
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