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常に変わる、今すぐ変わる、そして、変わることを楽しむ

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経済環境の変化が加速度的に高まる中、多くの企業が「変わろう」としてもがいています。

変わらなければいけない。でも、どの方向に? どうやって?

変化を先送りしている間にも、グローバル規模で、ものすごいスピードで環境変化は進行しています。

象徴的な話を先週2人の方から聞きました。

ひとりは大手広告代理店の課長。

「ネットが登場して新聞やテレビの広告量が減るということは、もう10年も前からみんなわかっていたわけです。でもまあ今年は大丈夫だろう、今年も大丈夫だろうで、対応策を打たずに先延ばししてきました。そしていよいよ今年、本格的に大丈夫でなくなった。10年前に何か手を打っていれば、始めていれば、こうはなっていなかったのにと、最近強く思います」

もうひとりは、大手電機メーカーの執行役員。

「歴史を振り返ると、あの時決断していれば、ということが山ほど記憶に蘇ります。結局、グローバル規模で考えると、変化をリードしている会社と変化にキャッチアップしようとしている会社にきれいに分かれます。うちは決断を先送りしたことで、変化にキャッチアップする側になってしまったんですね」

「変わることによってこそ未来は開かれる」

そこで、私のコーチであるハーレーン・アンダーソン(テキサスに住んでいるエグゼクティブコーチです)に、「多くの日本企業が変われずにもがいている。あるいは変わるスピードが遅い。なぜだと思うか?」と聞いてみました。

彼女曰く、

「一旦成功を成し遂げると、人はその成功が続くことを希求するようになります。そうすると成功を継続するための『構造化されたルール』を設けることを始める。ルールによって未来を予測可能なものにしようとするわけです。

ところが、ルールを作ると行動が制限され、リスクが取れなくなり、未来が開けなくなる。成功は、そもそもリスクを取ったからこそ生まれたもののはずなのに......。

そんなことが日本の企業で起きていない?」

非常に適切な指摘です。では、どうすればもう一度変わることができるのか、再び彼女に聞いてみました。

「変化に慣れることね。今日も、明日も、明後日も、とにかく少しでも、何でもいいから、変える。変わることによってこそ、未来は開かれるという考えを、個人も会社も日常的に備える必要があるわね」

「変わることによってこそ未来は開かれる」

けだし名言です。

変わる大切さを自分にインストールするための象徴

次に、私のクライアントから聞いた印象的なエピソードをご紹介します。

彼の友人は、ある大企業の事業部のトップでした。ところがその事業がうまくいかず、別の企業に買収されることになった。トップはとても後悔したそうです。自分の変革が遅れたために、事業が停滞し、結果的に今回の買収を招いた。全ての責任は自分にある。

ただ、これからも新しい組織の中で事業は継続していく。今度こそ自分が変化を先取りして、リーダーシップを発揮しなければならない。

そこで彼は、なんと頭を「ソフトモヒカン」にしたそうです。両脇の髪をすごく短くし、真ん中だけに髪を少し残した。年齢は50歳を越えているというにもかかわらず......。

それは彼にとって、変わるということに対する決意の表明でした。

私のクライアントが言うには、彼はソフトモヒカンにしてから、とても行動的になり、アグレッシブになり、決断力のあるリーダーに生まれ変わったそうです。ソフトモヒカンは、変わるということの大切さを自分にインストールするための象徴として機能したようです。彼が本当にまとったのは、「モヒカン」ではなく、「変化する」という意識だったのでしょう。

「成功を疑う」

また、先日、これまで幾つもの事業を立ち上げ、成功してきた経営者の方にお会いしました。

彼の座右の銘は、「成功を疑う」。

何かで成功したらその瞬間に、「もっと他のやり方はできなかったか」「他のパスはなかったか」探してみる。それが成長のために欠かせない意識の持ち方であると彼は言います。一瞬たりとも美酒に酔いしれない。

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「常に変わる、今すぐ変わる、変わることを楽しむ」それがリーダーとしてのあり方であると最近つくづく思います。

そして今、リーダーに「変わるのはまず自分である」ということを認識していただくことが、エグゼクティブコーチとしての私の役割であると肝に命じると同時に、一企業のリーダーである自分自身にも「変わるのはまず自分である」と言い聞かせています。

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